夢の中で見た、幻想の博物館のような小部屋
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店の奥のアトリエ。古い映画のシーンのようです。 |
店名の「SLEEP」は訳すと”眠り”ですが、 「ぼんやりと霞んだ儚いまどろみ」のようなイメージが込められています。

キャンドルに被せてあった紙から、アイディアを得たリング。
小さい頃から古物や美術書に 囲まれて育ったという古田さん。
「自然とものづくりに触れることの多い環境でした。また、子供の頃から絵を描くことより木を彫ったり、 粘土をこねたりなど、立体を造ることが好きでしたね。 立体の中でも特に小さいものが好きだったので、 ジュエリーに興味が湧いたのでしょうか。 アート的な要素を持ちながらも身近であり、身に付けて使えることも 魅力のひとつです」。
日本でジュエリーのデザイン・メイキングを学んだ後、フィレンツェに留学し、古典的技術を習得して一層腕を磨きました。 古田さんの作品はアパレルメーカーの目に止まり、 そのまま取引が始まったそうです。 帰国後は、恵比寿にあるアンティークショップ 「ECRITURE」にて2年間 共同で店舗を構え、2009年の5月に独立しました。

アンティークのフェーヴをモチーフにしたり、
ハットピンからイメージしたバロックパールを使った作品など。
デザインのアイディアは日常生活の中から生まれてくるという古田さん。 「ECRICUREにいたときは、今まであまり見たことのなかった様々な素材と出会えたことが大きな収穫でした。 毎日圧倒的な強さを持つ古いものに囲まれていたので、 ヘタに作品が創れなかった。おかげで鍛えられました。 コンテンポラリーなデザインでありながらも、 古いものとも自然に馴染むような、永く飽きの来ないパーマネントな作品を作っていきたいと思っています」。

ダイヤモンドの原石が内側に埋め込まれたリング。
次ページでは、店内のインテリアやユニークな作品をご紹介します。