古民家を公園内に移築・復元
東京都練馬区立の池淵史跡公園内に、練馬区の文化財に指定された茅葺き屋根の家があります。これはもともと練馬区中村という場所に建っていた旧内田家住宅を移築・復元したもので、2010(平成22)年3月から公園の屋外施設として一般公開されています。茅葺き寄棟造りの旧内田家住宅の堂々とした外観。室内に上がって自由に見学することができます
明治時代に古材を利用して建築
旧内田家住宅が建築された正確な年代はわからないそうですが、小屋裏にあった文書や伝聞などから、明治時代初頭(1880~1890年ごろ)だと推測されています。また、洋釘が使用されていた箇所もあったそうで、すでに明治時代には、海外から釘が入ってきていたことがわかりますね。また、解体したときに行われた詳細な調査によると、建築の構造や形式、部材の仕上げなどから、一部に江戸時代の民家に使われていた古材を利用して建てられたと考えられるそうです。
この家で目に付くのは柱より太い梁。これらの部材のどれかが江戸時代の民家で使われていたものかも知れません
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