昔ながらの家は、夏は涼しく冬寒い…家づくりでは、夏涼しくて、冬暖かな家が理想なのですが |
冬暖かい家」を実現するには、「高断熱」と「高気密」、そして意外かもしれませんが「換気」のバランスが取れていることが必要です。どれか1つの対策だけを実施してみても、3条件のバランスが取れない限り、「冬暖かい家」は実現できません。今でも時々内断熱を行っていた建物で、内壁の柱が腐ったという話を聞くことがあります。これは、内壁で結露が発生したことが原因なのですが、3条件のバランスが崩れた状態であったことに起因していると思われます。「高断熱」や「高気密」、「換気」のバランスが取れた家では、各部屋の間での温度差が小さくなり、結露はかなり生じにくくなるのです。 家を長持ちさせるには構造ばかりでなく、「断熱」・「気密」・「換気」などにも留意することが必要です。また、内装の素材にもちゃんと注目しましょう。様々な内装材がありますが、素材がエコロジカルなもの、つまり植物性のものを用いるのがよいと思います。エコロジカルな素材は、一般的に吸湿性に優れており、家のライフサイクルを考える上でも様々なメリットがあります。このような素材としては、きちんと乾燥させた無垢の木、珪藻土、炭などがあります。 日本の四季の良さをきちんと感じ取り、その良さを家づくりに取り入れることと、現在までに開発された様々な技術を組み合わせることで、これまでより優れた家づくりができると思います。夏は涼しく、冬は暖かい、長く使えて人や自然にも優しい、そんな家で暮らしたいものです。
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