相続・相続税/相続税の計算方法

みなし相続財産とは?生命保険金編

相続税は、死亡した人(被相続人)の財産に課されます。被相続人の財産ではないが、経済的利益を受けた場合にも、相続により取得したものとみなされて相続税が課されます。このみなされた財産をみなし相続財産と言います。なお、みなし財産は遺産分割の対象外です。具体的には、生命保険金や死亡退職金を言います。今回は、生命保険金について確認しましょう。

執筆者:清水 真一郎

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生命保険金

生命保険金には非課税枠があります。

生命保険金には非課税枠があります。

被相続人が保険料を負担していた生命保険金等(死亡保険金に限る)を取得した場合には、保険金受取人が相続により取得したものとみなされます。従って、相続税の対象になります。


なお、被相続人と保険金受取人以外の人が保険料を負担していたものについては、贈与とみなされて贈与税の対象になります。また、保険金受取人自身が負担していたものについては、所得税の対象になります。

非課税枠

相続人が取得した上記の生命保険金には、次の非課税枠があります。その枠を超える部分に相続税が課されます。その際、非課税枠は取得割合に応じて按分されます。

非課税枠=500万円×法定相続人の数(※)
(※)被相続人に養子がいる場合には、法定相続人の数に含める養子の数が制限されます。

事例

法定相続人はAさんとBさんの2人で、被相続人の死亡による生命保険金(被相続人が保険料を全額負担)をAさんが3000万円、Bさんが1000万円取得した場合

■各人の非課税金額
Aさん 1000万円(※)×3000万円/4000万円=750万円
Bさん 1000万円×1000万円/4000万円=250万円
(※)500万円×2人=1000万円(非課税枠)

■各人の相続税の計算に入れられる金額
Aさん 3000万円-750万円=2250万円
Bさん 1000万円-250万円=750万円

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