平成17年度の一人の女性が生涯に出産する子供の数が遂に過去最低の1・25人まで低下しているとのこと。
昨年12月17日付産経新聞のコラムによると、政府は、12月16日の閣議で一人の女性が一生に産む子供の平均数が16年度に過去最低を記録した現状を「超少子化国」と表現し「人口減少社会」が予想よりも早く到来する可能性を指摘したようです。
果たしてなぜこういった少子化現象なるものがおきているのでしょうか?
まずは、少子化を自然法則の立場から検証してみることにしましょう。
少子化はいったいどうしておこるのでしょうか?
自然の法則から見れば少子化をあたりまえのこと? |
まず一つは、日本人の平均寿命。男性は78・4歳、女性は85・4歳で世界一の長寿国を記録しています。そして、平成17年度は日本女性の一生涯における出生率は1.25人まで低下したと発表されました。
一方、人口2000万人以上を持つ国で、最も出生率が多いのはアフガニスタンです。
アフガニスタンの出生率は女性一人当たり7・3人とあり、アフガニスタン国民の平均寿命は、男性が41・9歳、女性が43・4歳とのことです。
もう一つデータがあります。このデータは日本の平均寿命と出生率を時系列で記録したものです。
日本における出生率と男女平均寿命の推移 |
如何でしょうか?これらのデータを見てみなさんの中にもピンとこられたかたがいるのではないでしょうか?
日本の少子化は自然法則のなせるわざ?
前の二つのデータを見て一目瞭然なことは、平均寿命と出生率が戦争やベビーブームなどの特殊な時期をのぞいて、ほぼ反比例しているということです。反比例の関係は、現在においても日本とアフガニスタンなどの国別比較からもわかります。
これは、自然界では至極あたりまえのことなのです!
自然界の原則では、多く生まれれば多く死に(多産多死)、少なく生まれれば死ぬ人も少ない(少産少死)からなのです。
因みに大正13年の日本の人口は、約6000万人だったそうですが、今や日本の人口は1億2000万人を超えるまでになっています。
ですから、自然法則の原則から言えば、平均寿命が縮小しない限り少子化の現象に歯止めがかかることはないと考えられます。
これは、よくよく考えれば当たり前のことですよね。
今の平均寿命で出産率を無理に増やせば、すぐに人口が爆発して、少子化よりよっぽど大きな問題が起こることは明らかです。
ましてや、日本の食糧自給率はわずか40%だというのですから、問題は深刻です!
私達人間に与えられた地球のエネルギーは有限である事実を考えれば、少子化もいたしかたない現象といえるのではないでしょうか?
次のページでは少子化が意味することを探ってゆきます。