MATSUDA JUNICHI
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●マツダジュンイチ
1965年 京都伏見生まれ
1989年 京都精華大学日本画科卒
●近頃思うこと/身体感覚が希薄になった現代、もう一度人間の五感を使って動いてみたい。バラバラになった心と体を繋げて、統一させるにはどうすれば良いか?今は絵と武術と身体の関係性。良いものは‥‥柔らかい。そして強くて、美しい。
●京都での展覧会:京都若手作家による新世代の日本画展
出品:潮由起子、小山美和子、田島周吾、森竹晴美、兼若和也、竹林柚宇子、マツダジュンイチ
会期:2007年8月8日~14日
会場:京都大丸6階美術画廊
◇制作の視点
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具体的な形や、そこから触発される思いなどない。モノ自体の想像。身体や感覚の中に刻まれているモノが画面に浮かびあがる。そのためにはとにかく描くこと、身体を使って描くことによって画面に定着する。笑われそうだが、まるで画面に向かって座禅を組んでいるような‥‥絵とは何か?生きるとは?哲学的な思いを消して、頭が真っ白にならないか?もっとこだわりなく自由に生きられないか?「画面に何か痕跡を残したい」という思いと「何もない真っ白でいたい」という矛盾する思いの間を行ったり来たりしながら制作が続いている。
◇作品について
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何本もの鉛筆の線を重ね、何層にも薄墨を塗り重ねて‥‥それらを消して、また重ねての繰り返しの中でケント紙の冷たい無機質な画面が生き物のように動き出す。自分に与えられた時間を費やして、画面に何かを残す営み。制作には出口はなく延々と続く。果たして世の中はこの絵は必要とされているか?などと妙な期待や疑問も出たり入ったり。見る人がこの作品の前に立ったとき、何も考えられなくなってほしい。頭の中が空になり、そしてそこから少しずつ見え隠れする形、色、音、などに包まれて色々な発見をしてほしい。作品はやっぱり鑑賞者があって生きてくる。何が見えてくるか、何を感じるかは見る人にゆだねます。
◇京都の日本画グループ尖、初の東京進出について
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東京での展覧会は初めてなので、大変楽しみにしています。なかなか独りで東京に作品を持ち込む機会がなかったので、尖展にくっついて行ける感じです。多くの人やものが集まる東京の得体の知れないエネルギーには興味があります。もっと若いときに出て行っていたら‥‥、今また違った作品になっていたかもしれません。しかしこの年が自分にとって一番いい時期だと感じます。尖もやっと動き出しました。僕もそろそろ動き出します。
展覧会名:尖 東京展「京都の呼吸力」
会期:2007年年9月11日(火)~9月21日(金)
会場:佐藤美術館→展覧会情報ページ
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