日本画/日本画関連情報

JSP-Portrait-荒井経

3月14日から松坂屋名古屋本店で個展(銀座松坂屋に巡回)の荒井経さんにお聞きしました。

執筆者:松原 洋一

ARAI KEI

荒井経
1967年 栃木県生まれ
1990年 筑波大学芸術専門学群卒業、1992年 同大学院修了
2000年 東京藝術大学大学院文化財保存学修了、2004年 博士(文化財)→詳しい経歴

左は第12回尖展(京都市美術館)での展示

展覧会予定
展覧会名:荒井経展
会期:2007年3月14日(水)~3月20日(火)
会場:松坂屋名古屋本店・美術画廊
会期:2007年3月28日(水)~4月3日(火)
会場:松坂屋銀座・別館美術画廊

◇制作の視点

どうも美術は、見る側よりも作る側の視点に偏重しているように思います。もちろん作品には作り手の創造性が期待されるのですが、私は同時に見る側にとっての作品という視点を大切にしていたいと思っています。
◇掲載作品「景色 2006.3.1 7:18」について

近年とり組んでいるシリーズの一枚です。プルシャンブルーという紺色顔料の濃淡だけで描いています。プルシャンブルーを画面に大きくぼかし、偶発的にできるにじみの模様から風景の要素を取り出していきます。どこかで見たような景色、同じようでも決して二つとない架空の景色を描いた連作です。「風景画」ではなく、実景に基づかない「山水図」を念頭においた制作をしています。

「景色 2006.3.1 7:18」
◇最近は

日本画について、日本人について、日本について考え、作品に還元しながら歩んできました。近年では、作品制作を軸として研究・教育の三本立で立体的に活動しています。
◇技法研究

文化財保存学を学んでから近代日本画の技法材料をテーマに研究しています。多々ある技法研究が日本画技法の拡大を志向しているのに対して、ネガティブな日本画観が私の研究の特徴かもしれません。現在の日本画を支える岩絵具至上主義のルーツ解明が継続中の課題ですが、それが大分わかってきたところで「筆墨=線」の所在というテーマに関心が移ってきました。日本画作品の科学的調査から、韓国・中国の大学の調査訪問まで、幅広く動きながら考えをまとめているところです。



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