初の回顧展、22点の遺作で探る
伝統と革新のはざまで見出そうとしたもの
伊藤草白「島」1918年 京都国立近代美術館 |
また、本展にあわせて草白の孫の泰子さんによってホームページも立ち上げられました。散逸した草白の作品の資料などが公開され、草白の活動がわかりやくまとめられています。泰子さんは本展について「生涯自分の表現を模索し続けた祖父にとって、描くことは『生きること』そのものであったように思います。かつて祖父が伝統と革新のはざまで見出そうとした何かを、作品の中に感じていただければ、うれしいです」と語ってくれました。
■伊藤草白公式ホームページ
※伊藤草白(いとう・そうはく)は、1896年(明治29年)京都市に生まれ、土田麦僊に師事、その後、国画創作協会に第一回展より出品、1945年(昭和20年)49歳で逝去しました。
→詳しくはホームページの略歴ページ
※国画創作協会は文展を離脱した京都の日本画家、小野竹喬、村上華岳、土田麦僊、榊原紫峰、野長瀬晩花によって、竹内栖鳳、中井宗太郎を顧問に1981年(大正7年)創立されました。その後毎年展覧会を開催、1921年から1923年には中断しましたが、1924に再開、翌1925年には梅原龍三郎、川島理一郎を迎えて第二部(洋画)を創設、1927年には工芸部、彫刻部が置かれました。しかし翌1928年には第一部(日本画)が解散したため、第二部は国画会と名称を変えて現在に至っています。
→国画会関連展覧会:国展80周年記念 国画会の画家たち/メナード美術館
■展覧会情報:生誕110年記念 伊藤草白展
会期:2006年4月29日(土)~6月4日(火)
会場:笠岡市立竹喬美術館
岡山県笠岡市六番町1-17
地図:Yahoo!地図情報
■講演会
テーマ:伊藤草白の画業
日時:2006年4月29日(土)13:30~15:00
講師:上薗四郎(竹喬美術館副館長)
会場:笠岡市立竹喬美術館 視聴覚室
参加費:無料(ただし入館料が必要)
■ギャラリートーク
日時:2006年5月6日(土)・5月20日(火)13:30~14:30
参加費:無料(ただし入館料が必要)