日本画/日本画関連情報

琳派展VIII「俵屋宗達-琳派誕生」

[2005年9月16日~12月18日]京都の細見美術館では毎秋恒例の琳派展が開催されています。8回目を迎える今展では、光悦・宗達の切り開いた初期の琳派に焦点を当てます。たらし込みの日本美術講座も。

執筆者:松原 洋一

京都の細見美術館で秋恒例の琳派展
琳派の創始者・俵屋宗達に焦点を当てる

俵屋宗達
俵屋宗達 伊勢物語図色紙「大淀」細見美術館
京都市左京区にある細見美術館では、毎秋恒例の琳派展が開催されています。8回目を迎える今展では、本阿弥光悦、俵屋宗達の切り開いた初期の琳派に焦点を当て、さまざまな角度からその魅了を探ります。

俵屋宗達は桃山から江戸初期の画家で、琳派の創始者として知られていますが、その伝記や出身は不詳で、本阿弥光悦と親交のあった京都の町衆階層であったと考えられています。

宗達は扇面画などを制作する工房を主宰していて、その屋号が「俵屋」でした。宗達の独創的な技法は、光悦の書の下絵を描くことで開花し、金泥や銀泥を用いた華やかな装飾性と大胆な画面構成は、やがて新様式として受け入れられるようになり、江戸琳派に、そして現代日本画に影響を与えています。


宗達の「双犬図」を鑑賞しながら
「たらし込み」技法を学ぶ

俵屋宗達「双犬図」
俵屋宗達「双犬図」
日本画の技法のひとつである「たらし込み」を意図的に使ったのは宗達が最初とみられ、本展では宗達の「双犬図」を鑑賞しながら「たらし込み」技法を学ぶ日本美術入門講座も予定されています。

※「たらし込み」とは、初めに塗った墨や絵具が乾かないうちに、より多くの水分を含んだ墨や絵具を重ねて乗せることによって生じる、色の濃淡や滲みを利用して描く技法。

■展覧会情報
琳派展VIII「俵屋宗達-琳派誕生」
会期:2005年9月16日(金)~12月18日(日)会期中展示替あり
会場:細見美術館
会場:京都市左京区岡崎最勝寺町6-3
地図:Yahoo!地図情報
休館日:毎週月曜日(祝日の場合、翌火曜)
開館時間:10:00~18:00
入館料:一般1000円、学生800円

■日本美術入門講座5
「琳派の水墨画─おもしろ技法 たらし込み─」
日時:2005年12月4日(日) 10:30~12:30
講師:福井麻純(当館学芸員)
会費:2.300円(展示解説・特別鑑賞・呈茶付)
詳細・問い合わせ:細見美術館ホームページから
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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