日本画/日本画関連情報

重要文化財23件公開 文人の夢・田能村竹田の世界

[2005年9月30日~11月6日]豊後国竹田村に生まれた田能村竹田は幕末文人画壇を代表する文人画家の一人です。今展では大分市美術館所蔵の竹田の重要文化財26点をはじめ、弟子たちの豊後南画などが展示されます。

執筆者:松原 洋一

重要文化財26件を含む豊後南画の優品
富春館伝来品、東日本で初の公開

田能村竹田
田能村竹田「暗香疎影図」重要文化財 大分市美術館所蔵
豊後国竹田村(現大分県竹田市)に生まれた田能村竹田(1777~1835)は幕末文人画壇を代表する文人画家の一人です。竹田は豊後から京都への旅を重ね、頼山陽や浦上玉堂ら多くの文人と交遊を持ち、繊細透明な書画の数々を生み出すとともに、平野五岳、高橋草坪、帆足杏雨、田能村直入、田近竹邨らすぐれた弟子たちを育てました。

その弟子の中の一人、帆足杏雨の家(富春館)には竹田の代表作(重要文化財26件)や弟子たちの優品、彼らが学んだ中国絵画、狩野派・大和絵などの日本絵画が残されていて、現在は大分市美術館に所蔵されています。今展ではこの富春館伝来品が、初めて東日本で公開されます。

胸中にわきあがる理想郷を描いた
繊細透明な書画の数々

■展示構成
1.竹田絵画の輝き
2.弟子たち・周辺への波及
3.伝来の中国絵画
4.伝来の狩野派・大和絵

■田能村竹田略歴
田能村竹田(1777-1835)たのむら・ちくでん/安永6年(1777)豊後国竹田村(現大分県竹田(たけた)市)の藩医の家に生まれる。はじめ儒学を学ぶがのちに詩や画を学び、文化・文政期活躍した文人との交流も深く、『山中人饒舌』『竹田壮師友画録』などの画論がある。天保六年(1835)大坂吹田で59歳で逝去。

■展覧会情報
「文人の夢・田能村竹田の世界」展
-繊細透明な書画の魅力、重要文化財23件公開-
会期:2005年9月30日(金)~11月6日(日)
会場:静岡県立美術館
会場:静岡市駿河区谷田53-2
地図:Yahoo!地図情報
休館日:毎週月曜日(ただし10月10日(月)は開館し、翌日休館)
開館時間:10:00~17:30(展示室への入室は閉館30分前まで)
観覧料:一般・大学900円、小・中・高生400円(300円)、70歳以上無料

■特別講演会
「文人・田能村竹田」
講師:宗像健一(大分市美術館学芸顧問)
日時:10月8日(土)14:00~15:30
会場:講堂(入場無料、申込不要)

「竹田絵画の魅力」
講師:黒田泰三氏(出光美術館学芸課長)
日時:10月29(土)14:00~15:30
会場:講堂(入場無料、申込不要)

■学芸員による作品解説
日時:10月15日(土)・10月23日(日)14:00~
会場:展示室

■技法セミナー
日時:11月3日(木・祝)
※詳細はお問合わせ下さい。
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