アメリカで至上最年少、31歳の若さでファーストレディになったジャクリーン・ケネディ。ケネディが大統領に就任したのが61年、そして凶弾に倒れたのが63年、わずか2年半にも関わらず、鮮烈な印象を残した彼女のファッション。彼女がファーストレディになってから40周年を迎える今年、メトロポリタン美術館では「ジャクリーン・ケネディ ザ・ホワイトハウス・イヤーズ」として彼女のスタイルに迫る展示をしている。オープニングレセプションでは、現ファーストレディのローラ・ブッシュやヒラリー上院議員をはじめグウィネス・パルトローやデザイナー達など多くのセレブリティも華を添えた豪華な幕開け。以来、連日入場には長蛇の列をなしている。
展示は彼女のワードローブの他に、当時のホワイトハウスのインテリアを再現したり、ビデオや写真でその軌跡を振り返るというもの。実際彼女が着用した洋服を見ていくと、彼女がいかに自分に似合うものを知っていたか、というのがよくわかる。絶妙な袖やスカート丈、襟の開き具合、フィットなど。お馴染みのピルボックス・ハット(上部が平らの浅い円形のつばなし帽子)、三連のパールのネックレス、サングラスなどのアクセサリーづかいも抜群だ。そして、何より素晴らしいのはTPOに応じたスタイリング。大統領就任式に着用したオフホワイトのシルクのドレスはフレッシュな初々しさを感じさせ、インド訪問の時、灼熱の太陽に映えるアプリコット色のドレスを着たジャッキーはまるでハリウッドスターのような華やかさである。
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