家計簿を長続きさせるコツは?
「今月の家計簿よ」「今月は思ったより黒字だね」「じゃあ、今夜は外食ね♪」 |
前出の「家計に関する意識・実態調査」で注目したいのは、「過去につけていたが、今はつけていない」
という人の割合です。専業主婦で22.7%、パートアルバイトで29.4%、全体で26.2%の人が、家計簿をやめた(挫折した?)と考えられます。
■家計簿つけをやめた理由は?
ガイド平野のところに相談にいらした方で、「大体の家計の収支状況は把握できたし、十分な貯蓄ができる生活の行動パターンが身についたので、家計簿をつけるのをやめた」という方もいらっしゃいました。けれども、そのような方は少数派でしょう。
大多数の人は、「初めは続けようと思ったけれど、だんだん面倒臭くなって、長続きしなかった」というのが家計簿つけを断念した原因として挙げています。また、専業主婦よりもパート・アルバイトの方が、家計簿をつけるのをやめた人の割合が多いことを考えると、「家計簿をつける時間がない」というのも原因の一つとして考えられます。
■家計簿を長続きさせるためのコツは?
そのように考えると、家計簿つけを長続きさせるためのコツは、「簡単」「すぐにつけられる」「面倒臭くない」というのがポイントになります。
●最初は大雑把につける
市販の家計簿や家計簿ソフトを見てみると、中には「どの店で」「何を」「いくらで買った」など、詳細にわたって項目をつけることができるものが売られています。商品ごとにどの店が一番安いかをチェックして買うといった節約をする場合は、それらの機能は必要かもしれません。けれども、それでは家計簿をつけるだけで貴重な時間が費やされてしまいます。多くの人の場合は、家計の収支状況を把握すれば良いので、基本的な項目だけつけられるようにものを選ぶと良いでしょう。
ガイド平野の家でも、資産管理ソフトを使って家計簿をつけていますが、結婚する前も含めると約10年間続いています。現在つけている支出項目は、「食費」「住居費」「水道光熱費」「被服費」「日用雑貨」「耐久消費財」「交通・通信費」「教育費」「教養・娯楽費」「美容費」「保健・医療費」「租税公課」です。
「そうは言っても、結構、細かくつけているんじゃないの?」と感じられるかもしれません。実際に、日常的に使う項目は、「食費」「日用雑貨」「交通・通信費」「教養・娯楽費」などで、その他の項目は月1回や数ヶ月に1回の頻度で発生するものです。
レシートごとに複数の項目がある場合でも、細かく正確な金額を計算するのではなく、おおよその金額に配分して入力しています。初めから完璧を求め過ぎると、次第に正確に家計簿をつけることで労力を費やすのが大変になり、かえって長続きしない原因となるのです。
●数日分をまとめてつける
毎日きちんと家計簿をつけられたら、それに越したことはありません。けれども、忙しい共働きが、毎日、家計簿を開いたり、パソコンで家計簿ソフトを起動するのは大変です。そこで、お勧めなのは、レシートを取っておき、まとめてつけることです。レシートを貰えない場合は、携帯のメモ機能を使ったり、付箋などにメモをしておきます。そして、銀行からお金を下ろした時などにまとめて家計簿をつけます。
まとめてつける場合、残高が一致しなくなることもあるのですが、大きな金額でない場合は、思い切って、「使途不明金」という項目で処理をします。
家計簿をまとめてつける際に注意しなければいけないのは、つける間隔を空け過ぎないということです。一週間から10日位が限度で、それ以上溜まってしまうと、まとめてつけるのが大変になって、止めてしまう原因にもなります。
●2人でつける
家計簿というと、夫と妻のどちらか一方(ほとんどの場合は妻……)が担当して一人でつけるというのが一般的です。けれども、どちらか一方が家計簿つけを担当してしまうと、担当していないもう一方が、家計簿つけに無関心になってしまいます。特に共働きの場合、それぞれが家計の収入・支出を担当しているので、家計全体の収支を把握するためには、2人の協力が必要です。
ガイド平野家でも、私とパートナー(妻)が、自分の収入・支出をそれぞれ入力することにしています。そして、入力を怠っていると、「まだ、入力していないの?」と言った感じで、お互いにチェックし合います。
右肩上がりの資産残高を見て楽しむ!? |
家計簿を続けるためには、何らかの動機付けが必要です。ガイド平野の場合は、貯蓄残高のグラフを描いて、貯蓄残高が少しずつでも、右肩上がりで増えていくのを見ると、なんだか楽しくなり、意識して貯蓄をするようになりました。(ちょっとマニアックな性格です……)
でも、パートナー(妻)は、そんなグラフを見ても家計簿をつけるための動機にはなりません。そこで、「今月は、予算以内に家計が収まったので、外食にしよう!」(それで、たくさん出費しては元も子もないのですが……)などといったように、家計簿の成果をお互いに還元するということをしています。
簡単に、2人で、楽しみながらつけることが、家計簿つけを長続きさせるコツと言えるでしょう。