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2001年税制改正本決まり 小規模宅地等改正に注目

2001年税制改正が3月28日国会で可決・成立した。相続関係で大きな改正があった。小規模宅地等の適用面積拡大である。80%評価が安くなる場合もあり、この面積拡大の影響は大きい。

執筆者:天野 隆

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1. 2001年税制改正の関連法が3月28日に国会で可決・成立した。 関連法とは正確に言うと「法人税法等の一部を改正する法律」及び「租税特別措置法等の一部を改正する法律」である。これは、2000年12月14日に発表された与党3党の税制改正大綱が国会を通リ、改正案が本決まりになった事を示す。

2. 相続に関係する改正は大きく言うと2つある。

3.1つは贈与税の基礎控除を110万円(現行60万円)に引き上げる。
2001年1月1日以後の贈与について適用される。基礎控除だけでなく、住宅資金贈与の枠も300万円から550万円に拡大された。この事は2月15日付けのClose Up!「 贈与税の改正の口語訳」で詳しく触れた。

4.2つめは相続税の「小規模宅地等の特例」の適用対象面積が拡大した。2001年1月1日以後の相続について適用される。
・ 特定事業用宅地など  現行330平方メートルを400平方メートルに拡大する。
・ 特定居住用宅地  現行200平方メートルを240平方メートルに拡大する。

5.今回の税制改正で最も注目したい事はこの「小規模宅地等の特例の面積拡大」である。これは家業の維持継続や中小企業者等の事業承継円滑化の観点から改正され、今まで特定の事業用の土地が330平方メートルまで認められていたものが400平方メートルまで認められることになった。

6.この特定の中に特定同族会社事業用宅地が入っている。これは個人で土地・建物を所有しても自分がオーナーの会社に貸し付けている場合が含まる。この対象になると80%土地の相続税評価を安くしてくれる。すなわち、土地を路線価の高いところに持つと400平方メートルまで80%評価を下げてくれる事になったわけである。

7.久しく土地を所有する事に有利な税制改正は少なかった。むしろ不利になる改正が多かった。今回の改正は、相続税が課税される規模の財産を持っている人にとって、土地を所有している人、土地の購入を考えている人、郊外の土地を売却して都心に土地を購入したいと思っている人、さらには底地と借地権の交換を考えている人にとって有利になる場合が考えられる。

8.相続対策をお考えの方には朗報といえる。一度細かい適用のルールを税理士さんと検討してみては如何でしょうか?
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