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相続税の税務調査実態からその対策は? 相続税の申告漏れ率90%

今年も相続税の調査事績が国税庁より発表されました。これを基にここ数年の傾向と調査の対策を説明します。

執筆者:天野 隆

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(1)相続税調査の実態が発表されました。
相続税の申告漏れ率90%
ここ数年の相続税の調査事績の傾向と調査の対策を説明します。


国税庁は10月に2001年事務年度(2001年7月~2002年6月)における相続税の調査事績を発表しました。昨年もこの時期に調査結果についてお話致しましたが、今回もこの発表を基に、少しお話してみようと思います。

(2)調査件数は減少

まず相続税の調査件数ですが、この4年間減り続けています。1998事務年度は14,618件、1999事務年度は14,273件、2000事務年度は11,846件、そして今回発表になった2001事務年度は10,282件です。

4年前と比べると、4,336件減少、約30%減少しています。昨年と比べましても約13%の減少です。相続税の申告件数はこの4年間48,611人、49,526人、50,730人、48,463人と横ばいですので、調査率が減少している事がわかります。

理由としては、調査官の減少、調査能率の悪化、調査方法の変化等が考えられます。

(3)申告漏れ率も減少しているが90%と高い

また、申告漏れの件数を見てみますと1998事務年度は13,859件、1999事務年度13,442件、2000事務年度10,908件、2001事務年度は9,299件となっています。

申告漏れ件数を調査件数で割り、申告漏れ率を出しますと、1998年から順に、94.8%、94.2%、92.1%、90.4%と減少しています。これは正しい相続税の申告が増えてきている結果と推測されます。

ただし減少したとは言え、調査件数のうち申告漏れは90%と言う数字は、他の税金の調査と比べても、とても高い割合となっています。相続税は調査が来ると90%の方が追加の相続税を払っている事になっているのです。

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