打合せ
相続税の課税方式にはどのようなものがあるのか?
2007年12月に発表された2008年度税制改正大綱で、新しい事業承継税制の制度化にあわせて、相続税の課税方式を現在の法定相続分課税方式から遺産取得課税方式に改めることを検討することになりました。課税方式の違いを具体例で確認しましょう。

遺産課税方式とは

遺産課税方式とは、遺産課税方式とは、相続人の数や遺産分割に関係なく、被相続人(亡くなった人)の財産だけに着目して課税。例えば、「遺産が5億円ならば相続税は1億円」といった具合に。相続人等は、税引き後の残った財産を分割するイメージ。被相続人の財産の一部を社会に還元するという考え方です。採用国はアメリカとイギリスです。

遺産取得課税方式とは

遺産取得課税方式とは、相続人毎にいくら財産を取得したかに着目した課税。遺産分割の仕方によって、相続税の総額が違ってきます。具体的には、取得割合の差が大きくなるほど負担が増します。従って、富の集中を抑制できます。取得した財産に応じて課税するという考え方です。採用国は、ドイツとフランス。事例は後述します。

法定相続分課税方式とは

法定相続分課税方式とは、遺産取得課税方式を基礎とした課税方式です。遺産分割の仕方によって相続税が違ってくる点を、法定相続分で分割したものとして相続税の総額を計算することに。これにより、遺産分割の仕方が違っても、遺産と法定相続人が同様ならば、相続税の総額は変わらないようになっています。しかし、兄弟で取得金額が違っても、同じ税率(平均税率)が適用されます。

一方、遺産規模や法定相続人の数が違う場合には、同じ金額を相続しても税額が違ってきます。例えば、「遺産全体が5億円の方で1億円相続する方」と「遺産全体が1億円の方で1億円相続する方」がいた場合、同じ1億円相続してもその方の税額が違います。計算が複雑になります。