中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律が成立

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中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律が成立!
「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」が平成20年5月9日に国会で成立しました。この法律の主な内容は次の3つです。この法律は、地域経済と雇用を支える中小企業の事業活動の継続のために作られました。これにより円滑な事業承継ができると期待されています。
・相続税法の特例(多額な相続税対策)
・金融支援(多額の資金需要の発生に対する対策)
・民法の特例(遺産分割による株式の分散対策)

この前編では、多額な相続税の負担と資金需要の問題点についてまとめました。後編では、遺産分割による株式の分散の問題についてまとめました。

施行前の問題点・多額な相続税負担による影響

中小企業の代表者の相続では、資産のほとんどが自社株であったり、会社への貸付不動産ということがあります。このような場合には、下記の問題点がありました。

・相続税の納税資金を確保するために、後継者が相続した自社株を会社に買い取らせる場合には、会社の内部留保の流出により運転資金が逼迫することがあります。

・さらに、後継者が相続した事業用不動産(工場の立地する土地等)を納税のために売却した場合には、会社の事業継続そのものが危うくなることがあります。

そこで、下記の自社株の納税猶予制度が創設されます。これにより、相続税の負担をおさえることが出来ます。

相続税法の特例(自社株の80%納税猶予制度の新設)

本制度は、平成21年度税制改正で創設し、中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律案の施行日(平成20年10月1日予定)以後に遡って適用されます。

納税猶予制度とは、既に施行されている農地等についての相続税の納税猶予制度と同様に、一定の要件を満たす場合において、相続税の納税が猶予される制度です。今回の改正案では、納税猶予の対象株式に係る相続税額の80%相当額が猶予され、相続人が納税猶予の対象株式を死亡の時まで保有し続けた場合など一定の場合には、納付が免除される予定です。