落語/落語関連情報

大銀座落語祭2007ぶった切り

開催期間、落語会数、出演者数、そして観客動員数、すべてが前代未聞の最大規模で行われた大銀座落語祭2007をガイド独自の視点で徹底検証したいと思います(ただの落語観賞記なんですが…)。

執筆者:清水 篤司

大銀座落語祭2007に参戦開始

台風の影響なのか?人通りが少ない歩行者天国の銀座通り
大銀座落語祭2007が台風の影響もありながらも無事幕を閉じました。今年のタイトルが「東西味くらべ!落語満漢全席!!」との名の通り、7/12~16までの5日間は銀座の街は落語一色だったようです。

しかし、この落語満漢全席の意味には深~い意味があったことを当日、思いしらされることとなりました。私は7/14~15の二日間しか参加できませんでしたが、その二日間の大銀座落語祭2007の模様をたっぷりとお伝えいたします。

台風襲来、雨の大銀座落語祭

九州地方からやってきた台風の影響でぬるま湯のような雨の中、まずは大銀座落語祭のメインである究極の東西寄席に行きました。台風が関東に向かっているのにも関わらず、会場入り口付近は開演を待つ観客でごった返していました。こんな天気でも開演前にきちんと会場入りする執念にも似た落語ファンの熱心さには脱帽でした。

「究極の東西寄席」
会場:銀座ブロッサム中央会館
[Cブロック] 12:00開演
第1部 林家たい平、風間杜夫 二人会
第2部 林家正蔵の会
第3部 林家木久蔵 ケーシー高峰 二人会

林家たい平、風間杜夫 二人会

林家たい平は難しい廓物「お見立て」を口演。登場人物であるわがままな花魁を嫌味なく、茶目っ気たっぷりに演じてました。たい平は様々なジャンルの古典落語に挑戦し己の芸の磨きに余念がないようです。

笑点では師匠の林家こん平の代役としてだけでなく、自分のポジションも確立しつつあるようですし、未来の落語界を引っ張る噺家として着々と進化しているようです。

風間杜夫は今秋のNHK朝の連ドラタイトル「ちりとてちん」とほぼ同じ噺の「酢豆腐」です。さすが二枚目俳優だけあって、高座姿は美しい。噺家よりも着物の着こなしが上手く、見ているだけで絵になります。

次に銀座ブロッサム中央会館から一番遠い(銀座界隈の端から端)、博品館劇場へ雨の中小走りで向かいました。

7/14(土)13:30頃
第1部「立川談笑の世界」博品館劇場

ずぶ濡れのまま博品館劇場にに入場すると、すでに高座では立川談笑が季節外れの「時そば」で会場を沸かせていました。

二席目は師匠の立川談志が得意とする「粗忽長屋」を放送禁止用語連発のクスグリで会場を爆笑の渦に包んでました。談笑のクスグリは聴いているこちらが笑うのを冷や冷やするほどに危険です。サゲを通常変化させ、一番の粗忽物を死体を確認させている人にしているのは談笑なりの工夫でニクイ仕上がりでした。

次ページでは、昭和歌謡ショーと化した第2部「立川志らくの世界」についてお伝えします。
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