両生類・爬虫類の飼い方

更新日:2007年08月07日

孵化率アップを目指す!・孵卵用床材

久しぶりの「新・両爬飼育入門コトハジメ」は、ちょっと時期を逸してしまいましたが、爬虫類の卵の管理でもっとも重要な孵卵用床材を考えてみました!

全国の両爬ファンのみなさん、コンニチハ!

実は、今回は巷で話題になっている孵卵用床材「ハッチライト」のレビュー記事を書こうと思ったんですが、なんかいろいろ調べていたら、とりあえず孵卵用床材のことだけで1本記事が書けそうになったので、ハッチライトの紹介とは別に独立して書いてみました!

と言うわけで、久しぶりの両爬飼育入門コトハジメ・孵卵用床材についてです!

爬虫類の卵

さて、まずは爬虫類の卵について簡単におさらいしておきましょう。
いや、まあ初心者の方も多いと思うので。

ご存じのように、爬虫類の卵は2つのタイプに分かれます。
つまり鶏の卵のように硬い殻を持つ卵と、皮革のような柔らかい殻を持つ卵です。
カメ類とワニ類、そしてヤモリ科の多くは硬い卵を産みます。一方、ヘビ類とヤモリ科を除くトカゲの仲間たちは柔らかい卵です。
どちらにしても、爬虫類の卵はその表面が炭酸カルシウムによって形成された卵殻を持っていて、それが緻密な結晶になっているのが硬い卵、繊維状の卵膜に炭酸カルシウムが散在している程度のものが柔らかい卵です。
この二つの卵の大きな違いは「水分」の出入りです。

卵だって生きていますので、もちろん呼吸をしますし、代謝もします。そして生きていくためには水分が必要です。
呼吸は酸素と二酸化炭素のガス交換が必要です。つまり卵も外から酸素を取り入れて、不要な二酸化炭素を外に放出するわけです。これは卵殻で行っています。
柔らかい卵は卵殻も薄く炭酸カルシウム分も結晶化していませんので、卵殻のほぼ全域でガス交換が可能です。
一方、硬い卵は卵殻も厚く、炭酸カルシウムが結晶化して密になっていますのでそれができません。そのために卵殻にはところどころ炭酸カルシウムの結晶の隙間があって、そこをガス交換用に使っていると考えられています。つまり換気口が開いているわけです。

次に卵の代謝です。わかりやすく言えば、卵もご飯を食べて、排泄もしているということです。
ご飯、つまり栄養分はすべて卵の中にもともとある卵黄から吸収しますので、外から栄養を補給する必要はありません。
一方の排泄はどうしているのでしょう?
排泄物の主な要素は窒素です。爬虫類は、この窒素を「尿酸」の形で排泄します。
尿酸に関してはコチラの記事を参照して下さい。
卵の中の個体(胚)も尿酸を排泄しますが、これを胚からつながっている「尿嚢」という袋に入れてしまうわけです。また尿酸は水に溶けないため尿嚢からもれ出すような心配もありません。

さて最後は「水分」です。何よりも爬虫類は卵を陸上で産むことができるようになったことでここまで発展したグループですから、卵は陸上の環境つまり「乾燥」に耐えられる構造をしています。
硬い卵は炭酸カルシウムが密になっていますので、ほとんど水分が失われないことが知られています。ですから硬い卵の場合は、孵卵にも水分はほとんど不要である考えていいでしょう。
一方、柔らかい卵は卵殻が隙間だらけですから、容易に水分は蒸発してしまいます。そこで柔らかい卵は外から水分を補給しながら成長をさせなくてはいけません。
卵の中の液体(羊水)はタンパク質や排泄の時に少量生じる水に溶ける成分である尿素が溶けている溶液になっているため、浸透圧が高く卵殻の外から水分が自動的に吸収される仕組みになっています。
そのため、ヘビやトカゲの卵は成長するに従い大きく膨張し、産卵時の2倍以上の大きさになることもあります。
とにかく、柔らかい卵は孵化のために、外から水分を補給しなくてはいけないわけです。
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星野 一三雄

5歳でのミドリガメ飼育を最初に、物心ついた頃から、三度の飯より生き物好きの暮らしを送る。両性爬虫類の…

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