爬虫類・両生類/カメレオンの飼い方

カメレオンの特徴を紹介! 飼育する際の魅力とは?

今回は、カメレオンの魅力をご紹介いたします。カメレオンの身体的な特徴も解説。値段も手頃になり、飼育方法のスキルも浸透し始めて、飼育初級者の方々も興味を持つ方が多いのではないでしょうか。初めての方も是非参考にしてみてくださいね。

執筆者:星野 一三雄

カメレオンの特徴や魅力について

カメレオンの特徴

カメレオンの特徴

まさに大人気のカメレオン。値段も手頃になり、飼育方法のスキルも浸透し始めて、飼育初級者の方々も、つい手が出がちです。
そんなカメレオンに関して、いまだ飼育経験がない私が語ろうというのですから、慎重になります。

今回は、まず「カメレオンの魅力」について語ってみました!

なお、今回の記事を作成するにあたり、私自身がカメレオンを飼育したことがないため、多くのカメレオン飼育者の方々からアドバイス頂き、それらのお話をもとに書かせて頂いたことを申し添えておきます。と同時に、この場を借りて、アドバイス頂いた方々にお礼申し上げます。
写真:Chameleons!
   
<目次>

カメレオンは他の動物にはない多くの魅力を持つ生き物!

実は、私はこの記事を書くのにずいぶんと躊躇していました。
ちょっと前から両爬に関心を持ち始めた方なら、その多くは私の気持ちは理解して頂けるのでは、と思います。と言うのは、ちょっと前の飼育書では、そのほとんどが
カメレオンの飼育は難しい
と書かれていたからです。

さらに、その多くがサイテスIIに指定されていて、生息地の環境の悪化も進み、消費的な飼育が最も許されないグループであることが感じられたからです。

しかし、最近の国内での飼育状況やCB個体の流通状況を見ると、どうやら私のアタマの中が一昔前の状況のまま固まってしまっていることがわかりました。少なくとも、今回紹介する二種のカメレオンに関しては、その飼育繁殖法はおおむね確立されてきているようで、それらの正確な情報を多くの飼育初級者の方々にご紹介をするのは有益であると感じるようになりました。

そう。ついに私たち両爬飼育者は、この他の動物にはない多くの魅力を持った素晴らしい生き物であるカメレオンを、消費的ではなく飼育できる術を手に入れることができたのです。
 

カメレオンの魅力

カメレオンは本当に魅力的な生き物です。

◇体色の変化
子供の頃に「周りの環境に合わせて色を変える」がだんだんとオーバーになり、しまいには完全に周囲の色に溶け込んで見えなくなってしまう、などと解釈され、多くの特撮系の怪獣や怪人にも採用されていたことが、今となっては懐かしくなります。もちろん、彼らの体色の変化は「消えて見えなくなるわけではない」わけですが、実はそれ以上の劇的な変化をすることを、この世界に入ってから知りました。
いったい何の必要があって、ここまで派手な色になるのか?と思わせるような目の覚めるような色の変化、これこそがカメレオン飼育の一番の魅力でしょう。
写真:Chameleons!
◇特徴的な身体的特徴
カメレオンの体のすべてのパーツは、他のどの種の両爬にもない特徴的なものです。幼い頃に図鑑を読みふけって、思いをはせたものです。

・フラップ(クレスト、ローブ)
カメレオンの最も特徴的な構造のひとつでしょう。後頭部を覆う皮膚飾りです。まさに恐竜のトリケラトプスを彷彿とさせます。

・目
彼らの眼球は大部分が皮膚で覆われた、特徴的なものですが、何よりも不思議なのが「左右の眼球を別々に動かす」ことでしょう。そんな芸当ができない私には、一体彼らにはどんな風に世界が見えているのか、不思議でなりません。

・ツノ
先ほどのフラップもそうですが、彼らの雄の多くが持つ吻端の「ツノ」もトリケラトプスを想わせます。彼らの魅力は私たちに恐竜を思い起こさせるからかもしれません。

・特化した四肢と尾
彼らの手の作りも特徴的です。樹上生活者である彼らはしっかりと枝を握ることができるようにできています。サルや我々ヒト以外にこれほどモノを掴むのに特化した手足を持つ動物は多くありません。飼育者の方の中には「握られると痛いくらい」とまでおっしゃる方もいらっしゃるほどです。また、彼らの尾も枝に巻き付きやすくできています。

◇舌を使ったスナイパー
両爬のほとんどを何も知らないような方でもカメレオンが「色を変える」ことと「舌を使って遠くに離れた餌を捕らえる」ことは知っているでしょう。
彼らは、長く伸びる舌を使って餌を捕らえます。百発百中とまではいかないようですが、その特徴的な目で狙いを定め、目にも止まらぬ速さで餌を捕らえる姿を一度は、その目で見たい、と思っている方は少なくないのでは?
補食の瞬間 撮影:hide
◇穏和な性格
カメレオンはとても穏和な性格の生き物です。
もちろん個体差はあるのでしょうが、暴れるでもなく、ガブガブ咬みつくでもなくのんびりマイペースの行動です。神経質でない個体はハンドリングも楽しめます。

彼らの魅力をあげればキリがありませんが、「こんな幼い頃からの憧れの生き物を自分の目の前で飼育し、そのビジュアル的な魅力やや生態を楽しむことができる」という喜びこそが、飼育の魅力と言えるでしょう。
 

カメレオンを飼うということ

カメレオンの飼育は、本当に楽しく、日々が驚きと感動の連続と言います。他の両爬の飼育と比べると、確かに苦労や工夫しなくてはならない部分は多いし、日々の世話も大変なようです。
しかし、それこそがカメレオン飼育の最大の楽しみであります。手間をかけて飼育を続けている個体の「状態がいい」ことがわかる瞬間に喜びを感じることができるようです。

カメレオンに合わせた生活をする」そんな覚悟をもつ必要もあると、あるベテラン飼育者の方が仰りました。大げさかもしれません。でも、それこそが

夢の動物であったカメレオンと同じ空間で生活をしている

そんな実感を私たちに与えてくれるのかもしれません。朝、目を覚ましたらそこにカメレオンがいる生活。仕事から帰ってきたら、家にカメレオンがいる生活。自分のお子さんにカメレオンを見せてあげられる生活。
カメレオン飼育とは「カメレオンと生活すること」なのです。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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