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涼を求めて、夏の嵯峨野をぶらり散策(2ページ目)

京都の中心から少し離れた嵯峨野。トロッコ列車で森林浴を楽しんだら、時代劇の名優の山荘を散策。締めくくりに駅の足湯に浸かりつつ「駅のかき氷屋さん」でかき氷に舌鼓。ちょっと通な愉しみ方をお伝えします。

塩田 典子

執筆者:塩田 典子

一人旅ガイド

往年の名優、大河内傳次郎の愛した山荘へ

外観
桜や紅葉など四季折々の植栽を周囲に配した大乗閣
トロッコ嵐山駅で下車。階段を上るとそこは竹林に囲まれうっそうとしています。すぐそばに「大河内山荘」の入口が見え、入ってみることにしました。

こちらは「丹下左膳」などの時代劇で一世を風靡した往年の名優、大河内傳次郎の山荘だったところ。小倉山の南面約2万m2に約30年かけて築き上げた大庭園です。映画の出演料の大半をこの庭園に注ぎ込んだそうで、人生をかけて創り上げた傑作といえるでしょう。京都での映画撮影の際にはこの山荘に滞在していたそうです。

外観
一面に生え揃った苔庭の向こうに草庵風の茶室が見えます
1時間ほどでひと回りできる回遊式庭園になっていて、入口付近には竹林、大乗閣には赤松や桜や紅葉、滴水庵には一面の苔庭と進むごとに違った表情を見せてくれます。大乗閣では嵐山を背に比叡山、大文字、東山三十六峰、双ヶ丘といった山々が映え、借景を含めた庭園の素晴らしさを堪能できます。

花火
庭園の緑の向こうに古都の街並み、そして緩やかな山陵。ずっと眺めていたくなりました

圧巻なのは、月香亭から望む市内の眺望。台風の過ぎ去った後だったこともあり、澄んだ空の向こうにはっきりと山陵が眺められました。まるで額縁に入った美しい風景画のよう。傳次郎が月見酒を楽しむ情景が目に浮かぶようでした。

外観
お抹茶席でいただける抹茶と最中
記念館に飾られた大河内氏の写真や台本などを鑑賞し、最後にお抹茶席で抹茶とオリジナルの大河内最中をいただきました。こちらは入園料に含まれているので、なんだか得した気分。竹林が風にざわめく音を聞きながら、しばらくお抹茶を楽しみました。

「大河内山荘」
・住所:京都市右京区嵯峨小倉山田渕山町8
・地図:Yahoo!地図情報
・TEL:075-872-2233
・庭園公開時間:9:00~17:00
・定休日:無休
・料金:大人1,000円(抹茶と茶菓子、絵はがき付き)
・交通:嵯峨野観光鉄道トロッコ嵯峨野駅から徒歩3分、嵐電嵐山駅から徒歩15分

感動の冷めやらぬまま、帰りは京福電鉄嵐山駅から京都方面に戻ることに。なんとホームに疲れた足を癒せるとっておきのスポットが誕生したとか。早速向かってみました。詳しくは次ページへ。
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