一人旅/一人旅におすすめのスポット

涼を求めて、夏の嵯峨野をぶらり散策

京都の中心から少し離れた嵯峨野。トロッコ列車で森林浴を楽しんだら、時代劇の名優の山荘を散策。締めくくりに駅の足湯に浸かりつつ「駅のかき氷屋さん」でかき氷に舌鼓。ちょっと通な愉しみ方をお伝えします。

塩田 典子

執筆者:塩田 典子

一人旅ガイド

外観
手の届きそうな場所に咲くアジサイも目を楽しませてくれました
前回、台風渦中の京都トリップをご紹介しましたが、今回はその続きです。翌日は台風一過の晴天に恵まれました。とはいえ、台風の爪痕はしっかりと残されていました。夏の京都でぜひ体験したかったことのひとつに、嵯峨野トロッコ列車&保津川下りがあったのですが、残念ながら保津川下りは増水のため中止。泣く泣く嵯峨野トロッコ列車だけには乗ろうと、JR嵯峨嵐山駅からすぐのトロッコ嵯峨駅から乗車することに。

全オープン型のリッチ号に乗って渓谷美を体全体で感じる

花火
JRの鉄橋をくぐった直後の光景。天井もガラスなので開放感満点です!

嵯峨野トロッコ列車は、トロッコ嵯峨駅からトロッコ亀岡駅までの7.3kmを約25分を結ぶ観光列車。3月から12月まで運行しているものの、やはり一番のオススメは夏。渓谷沿いを彩る緑濃い木々と川風が心地よく、セミ時雨と川のせせらぎが涼感をもたらしてくれます。5両編成なのですが、亀岡方面最後尾の5両目は窓のない全オープン型になっています。その名も「リッチ号」! 席数にして62席しかないのですが、ぜひともこの車両に乗りたいと思っていたところ、幸運にも乗車できることになりました。

外観
途中の保津川駅にて。なぜかホーム上にタヌキの親子が並んでいます
運行中は車窓のアジサイを観賞したり、トンネルを潜ってひんやり感を感じたり、JRの鉄橋の下をくぐったり、渓谷沿いに点在する滝や岩、山々の風景を眺めたりと、変化に富んだ沿線風景が楽しめました。車掌さんのガイドも丁寧で分かりやすく、要所要所で写真撮影しやすいようにスピードを緩めてくれたりとサービス満載。

外観
眼下を見ると水位が上がり川水がかなり濁っていました
途中、酒呑童子という謎のキャラも参上。この日は寝癖直しのためなのか、頭にカーラーを巻いていたのが笑えました。揚げ句の果てには、車掌さん自らナマ歌のサービスまで! これにはさすがに驚きましたが、乗客をただ運ぶだけでなく、列車内で心から楽しんでほしいという純粋な気持ちが感じられ、ほのぼのとした温かい気分になれました。

嵯峨野観光鉄道
・TEL:075-861-7444(テレホンサービス)
・運転日:3/1~12/29
・定休日:水曜(水曜が祝日の場合は運転)※但し3/1、3/25~4/7、4/29~5/5、7/21~8/31、10/15~11/30は水曜も運転
・料金:大人600円、小人300円

外観
トロッコ嵐山駅で途中下車。階段を上り切ったすぐのところに素敵なスポットを見つけました
普段の日であれば、眼下には川面に浮かぶ舟下りを眺めることもできるのですが、あいにくの増水で澱んだ色の川の流れしか見ることができませんでした。

本来なら終点の亀岡で保津川下りに乗船して、渡月橋近くの嵐山まで約16km一気に下り切ってしまうところ、今回は嵯峨野トロッコ列車で再び戻ることに。せっかくなのでトロッコ嵐山駅で途中下車してみました。これがまた、素敵なスポットを見つけるきっかけになったのです。詳しくは次ページへ。
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