鉄道/寝台・夜行列車

これで安眠!初めての「寝台列車の旅」講座(2ページ目)

はじめての寝台列車。どの席を買ったらよいの?ちゃんと眠れる?食事はどうする?……など、わからないことだらけですよね。そんな不安を解消して寝台列車の旅を満喫する「キホンのき」をまとめてみました。

執筆者:高橋 良算

寝台車の設備とサービス
1)寝具・アメニティ

次の6点セットは、全寝台に標準で備え付けられています。

枕、毛布、シーツ、浴衣、スリッパ、ハンガー

寝台列車の寝具類
寝台にセットされた寝具類(左:北斗星B寝台、右:サンライズ瀬戸B寝台個室)

A寝台の場合、スリッパは使い捨てのものが提供される場合もあります。なおA寝台個室では、歯ブラシや石鹸などをまとめた「アメニティセット」が提供されます。ホテルに置いてあるようなものと思えばよいでしょう。

寝台車の設備とサービス
2)食堂車

北斗星食堂車グランシャリオ
数少なくなった食堂車(北斗星・グランシャリオ)
現在、食堂車がついている寝台列車は、『北斗星』『カシオペア』『トワイライトエクスプレス』の3列車だけです。夕食については、いずれも事前に予約が必要です。みどりの窓口などで予約券を購入します。乗車日の直前や発車後には予約できません。早目に予約しましょう。

なお、各列車の「パブタイム」(夕食終了後)と『北斗星』『カシオペア』の「モーニングタイム」(朝食)については、予約なしで誰でも利用できます。

『トワイライトエクスプレス』のモーニングタイムは、車内での予約が必要です。『トワイライトエクスプレス』の下り列車では、ランチメニューの提供もあります(予約不要)。

各食堂車の詳しい案内は下記をご覧ください。
◎北斗星食堂車「グランシャリオ」
◎カシオペア食堂車「ダイニングカー」
トワイライトエクスプレス食堂車「ダイナープレヤデス」

寝台車の設備とサービス
3)ロビー、サロン

北斗星ロビーカー
流れる夜景を見ながらくつろげる(北斗星4号・ロビーカー)
ソファに座ってくつろげる車両やスペースが設けられている列車があります。

個室ならよいですが、狭い開放型B寝台では弁当を食べるのにも困るもの。そんな時はこのスペースが重宝します。眠くなるまで読書をしたり、流れゆく車窓を眺めたり、寝台列車の夜を満喫できます。また、ビデオで映画の上映がおこなわれる列車もあります。

◎ロビーカー(北斗星3・4号)
◎ロビー(北斗星1・2号)
◎ラウンジカー(カシオペア)
◎サロンカー(トワイライトエクスプレス)
◎ミニサロン(サンライズ瀬戸・サンライズ出雲など)

寝台車の設備とサービス
4)シャワールーム

シャワールームを利用するには、車掌などから「シャワーカード」(310円)を購入します。一回あたり、6分間お湯が使用できます。シャワールームがあるのは次の列車です。

◎シャワールームのある列車
あかつき、サンライズ瀬戸、サンライズ出雲、日本海1・4号、北斗星、カシオペア、北陸、トワイライトエクスプレス

ボディーソープやシャンプーなどが備えられている列車もありますが、基本的にはないと思ったほうがよいでしょう。車内でシャワーセットを販売している列車もあります。バスタオルなどは各自で用意しましょう。

なお、一部列車にはA寝台個室利用者専用の無料シャワールームがあります。また、『北斗星』の「ロイヤル」など一部のA寝台個室には自由に使えるシャワールームが個室内にあります。

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5)車内販売

ワゴンなどで車内販売をおこなう列車は次の列車です。列車ごとに実施区間と時間は限定されています(詳しくは時刻表でご確認ください)。

◎車内販売のある列車
はやぶさ、富士、サンライズ出雲(下り)、日本海1・4号、カシオペア、北斗星、あけぼの

車内販売はあっても、弁当などは売り切れになってしまうことも多いですし、眠っていると気付かないこともありますから、最低限必要な食料は乗車前に買っておくのが賢明です(消費期限に注意)。

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6)自動販売機

自動販売機
自動販売機ではおもにソフトドリンクを販売(急行はまなす)
寝台列車であれば、通常は設置されています。ただしアルコール類は販売していないこともあります。まれに故障中で利用できないこともあったりしますので、これも必要最小限のものだけは乗車前に買っておくことをおすすめします。

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7)洗面所

洗面所
最近はリニューアルされたものが多い(北斗星)
寝台車では、各車両のデッキ部分に2つ並んで設置されているのが標準です。最近では、温度調節のできる自動水栓タイプが増えていますが、一部の列車ではレバーをひねる旧式のタイプもあります。

A寝台個室では、個室内に洗面台を備えているものがほとんどです。

寝台車の設備とサービス
8)トイレ

トイレも必ず各車両に設置されています。洗面所の反対側に、たいてい洋式と和式の両方があります。トイレットペーパーの心配はいりません。


さて、寝台列車の中がどんな感じか、何となくイメージしていただけたでしょうか。次のページでは、「開放型B寝台」を例に、寝台車の乗り方のポイントをご案内します! >>
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