デジカメで削除してしまった画像データはもう戻らない?
どうしても必要となる画像データを誤って削除してしまったとき、あなたならどうするだろうか?撮影したそのものをもう一度撮影することができるのであれば、撮りに行くのもいいだろう。あるいは似たようなもので間に合わせるということもできるかもしれない。
しかし、どうしてもそのときにしか撮影できないというものもあるわけで、そういった画像を誤削除してしまった場合には致命的なミスとなってしまう。似たようなパターンとしてPCのファイルを間違って削除してしまったという経験を持っている読者は少なくないのではないだろうか。PCであればゴミ箱から戻せばいいだけであるが、デジタルカメラではそうはいかない。
ほとんどの機種で削除したものは戻ることはない。しかし、絶望するのはまだ早い。削除してしまった画像データはかなりの確率で救うことができるのだ。単純にデジタルカメラの操作で削除してしまっただけなのであれば、90%以上の確率で取り戻すことができる。ただし、画像を取り戻すためにはいくつかの手順を経る必要がある。まず、間違って削除してしまったときに、最初にやるべきことを覚えておいてほしい。
【目次】
デジカメでデータ削除したら、まずはメモリーカードを確保すべし!
最初にやるべきこと、それは「なにもしない」ことだ。デジタルカメラにかぎらず、PCなどで扱える「ファイル」というものは削除しても実際にデータが消えてはいない。データなどのファイルがある場合はそこに書き込むことを禁止しており、「削除」するとそのスペースに書き込むことが許可される……というようになっているのだ。つまり、削除してしまったデータは、削除したばかりであれば依然としてそこに存在している。
削除直後であればデータの上に白い紙が貼られただけで、書き込む用意がされている……というだけの状況だ。白い紙をはがせばデータは存在している。しかし、白い紙の上になにかを書いてしまうと、その下にあるデータにも裏写りしてしまう。もはや、データを復活させることは難しくなってしまうのだ(可能性はゼロではないが)。ちなみに、これはカードのフォーマットであっても同じである。
よって、間違って画像データを削除してしまった場合、まず最初にやるべきことはデジタルカメラからメモリーカードを取り出して触らないようにすることだ。
デジカメからメモリーカードは確保した後は?
さて、削除した直後に保全したメモリーカードをどうすればいいか。USBやPCカード経由でPCに接続し、削除ファイルの復活ができるユーティリティでチェックするのだ。フリーソフトでデジカメデータを復活させてみよう
削除してしまったデータを復活させるためのソフトウェアがいくつかある。市販ソフト、あるいはフリーソフトでも存在している。筆者は『FileRecovery』の無料体験版を使用している。市販ソフトはもうちょっと強力にデジカメデータを復元できる
FileRecoveryは非常に多機能なソフトウェアではあるが、やや一般ユーザーにとっては敷居が高いソフトであることは否めない。また、フリーソフトでは不安だというのであれば、いくつかの市販ソフトが存在しているのでそちらを選択するというのもありだろう。また、市販ソフトであれば削除したあとにメモリーカードをいじっていた場合でも、復元できる場合がある。いくつか紹介しておこう。- 救出®フォトリカバリー(ソースネクスト)
- フォトリカバリー9.0plus(AOSテクノロジーズ)
ダウンロード版であれば、「データを復活できるかどうかの判断のみ表示」して、実際のデータ復活は購入してから……というようなものもあるので、事前の判断も可能だ。
さて、うっかり削除以外にもデジタルカメラのデータが失われるということはある。ハード的な欠損や、ハード的にはメモリーカードを認識することができても、ファイルを見ることができないというようなこともある。