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モンベルの寝袋は「バロウバッグ」シリーズが断然おすすめ! 選び方のコツ教えます

モンベルの寝袋「バロウバッグ #0 ロング」は23,650円(税込)で長年使えてコスパが抜群。旅行ライターの藤田さんも20年以上使用しており、あたたかさと品質に太鼓判。「あたたかさの具合は?」「寝心地は?」「どんな種類があるの?」など疑問に実体験から解答。選び方を伝授します。

藤田 聡

執筆者:藤田 聡

温泉ガイド

■モンベルの寝袋は「バロウバッグ」シリーズが断然おすすめ!

モンベル寝袋

モンベルの「バロウバッグ #0 ロング」「バロウバッグ #2 ロング」のサイズ比較

モンベル(mont-bell)は、日本のアウトドア用品総合メーカーです。モンベルが好きな妻の影響で、筆者は各種の製品を長期間に渡って愛用しています。中でも最も使用頻度が高いのが、寝袋の「バロウバッグ」。取材旅行中に車中泊が必要になる場合もあり、旅行ライターとしても必需品になっています。

今でこそ、車中泊も珍しく無くなりましたが、筆者は旅行の専門家として20年以上前から実施中。長年の経験の実感からきたモンベル寝袋の素晴らしさを紹介します!
 

モンベル 寝袋「バロウバッグシリーズ」は車中泊におすすめ

モンベル寝袋

モンベルの「バロウバッグ #0 ロング」で車中泊

モンベルの寝袋には各種ありますが、大別すると中綿に化学繊維を使用した「バロウバッグ」と、ダウン(羽毛)を使用した「ダウンハガー」の2種類に分類されます。

「バロウバッグ」は「ダウンハガーシリーズ」の1/2から1/3程度の値段なので、初心者には断然「バロウバッグ」がおすすめ。軽量で温かい羽毛を使用した「ダウンハガー」に比べて、化学繊維の寝袋は大きさと重さの点で不利で、常時携行が必要な本格的な登山には向きません。しかし、車中泊など車で運べる前提なら全くデメリットはありません!
 

モンベルの寝袋に出会うまで 寝袋選択の失敗経験談

モンベル寝袋

寝袋の収納はルーフボックスへ

モンベルの寝袋に出会う前は全くの初心者だったので、ホームセンターで販売している数千円の格安寝袋を使ってました。封筒型と呼ばれる長方形の形状で、中綿も特に工夫の無い通常の綿が使用されています。一見しっかりしているように見えますが、実際の厚さは夏用の掛け布団程度しか無く、寒い季節に必要になる耐寒性は事実上まったくありません。

昔、雪が降る前の奥飛騨で車中泊したのですが、冷え込みが厳しく風邪を引いてしまいました。しかも、なかなか治らないので病院へ行くと、急性咽頭炎の診断。薬を貰って急性症状は回復したものの、慢性化してしまい、ビールの味が完全には分からないという後遺症が今でも残っています。

風邪は万病の元と言いますので、肺炎になって死ななかっただけでも、助かったと言えるのかも。この失敗もあって次に買う寝袋は、ともかく暖かさを最大限重視して選ぶ決意をしたのです!
 

■モンベルの寝袋「バロウバッグ」シリーズを解説!

モンベル寝袋

モンベルの「バロウバッグ #0 ロング」「バロウバッグ #2 ロング」のサイズ比較


ここまで私自身の失敗談も交えて、寝袋では保温性が非常に重要であることと、初心者や車中泊での使用なら、化学繊維のバロウバッグが最適であることを簡単に紹介しました。

ここからは、20年近くモンベルの「バロウバッグ」を愛用して来た旅行の専門家として、その魅力を詳細にレビューします。
 

紹介したいモンベルの「バロウバッグ」は2種類

今回詳しく紹介したいのはモンベルの「バロウバッグ #0 ロング」と「バロウバッグ #2 ロング」です。

約20年前に買った商品を元に紹介していきますが、大きな変更点は無い模様です。判明している変更点については、都度紹介していきます。

念のため購入の際は、最新情報は公式サイトをご確認ください。
バロウバッグシリーズ

 

■モンベルの寝袋「バロウバッグ #0 ロング」とは

モンベル寝袋

バロウバッグ #0 ロングの外観(収納時)


モンベルの寝袋には、耐寒性により番号が付いています。数字が小さい方が暖かく、最も温かいのが#0です。「バロウバッグ」の#0は、快適温度-7℃、使用可能温度-14℃となっており、奥飛騨はもちろん北海道でも使えます!

寝袋は完全な形で使用するだけでなく、季節や気温に応じて下半身だけ履くなどして適宜体温調節出来ますので、温かい物を選ぶのが断然おすすめです。

また通常サイズは身長183cmまで、ロングサイズは身長190cmまで対応可能とされますが、ゆったりと使用するならロングサイズがおすすめ。筆者は身長180cmですが、ロングサイズを使用しています。

 

モンベルの寝袋「バロウバッグ」はジッパーの位置は左右どちらでも可能

モンベル寝袋

モンベルの寝袋「バロウバッグ」は左右のジッパーを購入すればジョイントも可能


モンベルの「バロウバッグ」では、通常サイズでは左右のジッパーを選べますが、ロングサイズは右ジッパーのみです。右利きの人でも、ジッパーの上げ下げ程度なら左側でも全く困りません。右ジッパーと左ジッパーの寝袋があれば連結して、耐寒性を向上させる事も可能。試しに室内で一度連結させてみましたが、実際の旅先では連結したことはありません。左利きの人でもロングサイズの右ジッパーがおすすめです。

なお寝袋の色は一部で選べる場合もありますが、体感性能によって大半は自動的に決まります。20年前の製品は写真のように水色や青紫でしたが、今の製品は赤や黄色が多くなっている印象。寝袋はあまり人に見せる物では無いので、色は気にしなくて良いと思います。
 

モンベルの寝袋「バロウバッグ」で快適な睡眠

モンベル寝袋

モンベルの寝袋「バロウバッグ」は伸縮性抜群でフィット感が最高!

モンベルの寝袋「バロウバッグ」の最大の特徴が、スーパーストレッチ システムと呼ばれる伸縮性のギャザーが入っていることです。マミー型と呼ばれる本格的な名袋は、その語源の通りミイラのように人の形に締め付けられるため、本来窮屈なものです。しかし、バロウバッグでは最大130%にも及ぶ伸縮性が確保されており、姿勢の変化や寝返りなど、自由な体勢を取ることができます。

寝袋の中であぐらをかける程の自由度で、急に明日の予定や地図が気になっても、寝袋に入った状態で何でも可能。近年のモデルはスーパースパイラルストレッチ システムに進化しており、斜めのギャザーで一層快適に過ごせますよ!
 

モンベルの寝袋「バロウバッグ」で朝まで寝袋の中!

モンベル寝袋

モンベルの寝袋「バロウバッグ」は内側、外側にジッパーのツマミがあり、開け締めが容易

折角温かい寝袋を購入しても、夜に無意識に脱いでしまい、朝には寝袋の外に居て風邪を引いたら、全く意味がありません。モンベルのバロウバッグには、オートマチックロックジッパーが標準装備。自動的にロックが掛かるので、どんなに寝相が悪い人でも、朝まで安心して眠れます!
 

モンベルの寝袋「バロウバッグ」は保温・撥水・速乾に優れた化学繊維を使用

モンベル寝袋

モンベルの「バロウバッグ」は中綿に化学繊維EXCELOETを採用。暖かく、濡れても素早く乾き、メンテも容易!

モンベルの「バロウバッグ」は、20年以上前から化学繊維のエクセロフトを採用。最新モデルでも同じ素材を使用しており、いかに信頼性と実績のある素材であるかが分かります。

実は筆者は20年間メンテナンスを一切しておりません。もちろん、褒められた話ではありませんが、いかに耐久性に優れているかの証明になるかと思います。寝袋は車の中やルーフボックスで保管しているので、常に乾燥状態に出来ていたのも保管に向いていたと思われます。

DATA
モンベル┃バロウバッグ #0 ロング

​​​​​​​※リンク先は公式サイト・現行品です
 

■モンベルの寝袋「バロウバッグ #2」とは

モンベル寝袋

モンベルの「バロウバッグ #2 ロング」

筆者のように寒がりな人には「バロウバッグ #0 ロング」が断然おすすめですが、逆に暑がりな人や、氷点下の環境では使用しない人なら「バロウバッグ #2 ロング」がいいでしょう。値段は21450円(税込/執筆者調べ)です。

しかし、比べて値段があまり変わらないので、極力温かい物を選んで、暑かったらジッパーを開けて寝ることも可能。それでも暑いと感じる場合は寝袋には入らずに、毛布のように体に掛けて使用する事も出来ます。

冒頭の失敗談でも紹介した通り、ともかく寝袋は寒いと致命傷になる恐れがあります。また10年以上使用するとメンテナンスの頻度にもよりますが、流石に保温性能がある程度は低下して来ます。長年愛用する前提なら、少し過剰な位に温かい寝袋を選択するのがおすすめです。

DATA
モンベル┃バロウバッグ #2 ロング

​​​​​​​※リンク先は公式サイト・現行品です
 

モンベルの寝袋と近年の傾向

ただ近年は、地球温暖化の影響か暖冬の年が多く、あまり温かい寝袋が必要ではなくなってきているのも事実。またハイブリッド車では、電気毛布を使用出来る車種もあります。車を含めたトータルな就寝環境を考慮して、寝袋を選択して下さい!

なお地球温暖化を進めないためにも、車中泊時にアイドリングして暖房をするのは厳禁でお願いします。
 

■モンベルの寝袋は種類が多彩!

上記以外にもモンベルには寝袋の種類があります。見ていきましょう。
 

本格的アウトドア使用には、モンベルの寝袋「ダウンハガー」もおすすめ!

モンベル寝袋

モンベルのシュラフ(寝袋)は種類が豊富!


ここまで私自身の20年以上に渡る車中泊経験から、モンベルの「バロウバッグ」を紹介してきました。冒頭でも申し上げましたが「バロウバッグ」の唯一の欠点は大きくて重いことです。

実際「バロウバッグ #0 ロング」の重さは、なんと約2.3kg。大きさも本当に巨大です。

重さ以上に、この巨大なサイズは、到底携行には向きません。よって本格的な登山はもちろん、キャンプなどの本格的なアウトドアにも、正直不向きだと思います。

しかし羽毛を使った「ダウンハガー650」なら、#0ロングでも約1.5kgと軽量でコンパクト。値段は42900円(税込/執筆者調べ)です。ゴアテックスや防水ジッパーも採用されており、風雨に晒される可能性があるアウトドアでの使用に最適です。

DATA
モンベル┃ダウンハガー650

​​​​​​​※リンク先は公式サイト・現行品です
 

モンベルの寝袋「アルパイン」は登山者におすすめ

なおモンベルの寝袋(シュラフ)には、「アルパイン バロウバッグ」など「アルパイン」という名前が付く製品もありますが、これは名前の通り登山者専用。少しでも軽量コンパクトにするために、収縮性が135%から120%にダウンしています。その分、就寝時の快適性が犠牲になりますので、一般的なアウトドアで使用する場合は選択しない方がいいでしょう。本格的に登山をする方へおすすめです。

「アルパイン バロウバッグ #0」は20350円(税込/執筆者調べ)です。

DATA
モンベル┃アルパイン バロウバッグ

 

■【まとめ】モンベルの寝袋「バロウバッグシリーズ」はコスパ最高!

モンベル寝袋

モンベルの「バロウバッグ #0 ロング」


モンベルの「バロウバッグ」は、昔から有名な寝袋のブランドで、#0のロングだと23650円(税込/執筆者調べ)と結構なお値段です。それに対して、私が最初にホームセンターで購入した格安な寝袋は、約3000円程度だった記憶です。

一見「バロウバッグ」の方が高いと思うでしょうが、私のように約20年使うと考えれば、1ヶ月当たりの使用料はわずか98.5円。車中泊を年に数回しかしない人でも、一回数百円しか費用がかかりません。一方、ホームセンターで買った3000円の寝袋は風邪を引いて急性咽頭炎になってしまい、モンベルの寝袋を購入した時に捨てました。文字通り「安物買いの銭失い」になってしまったのです。

つまり、モンベルの「バロウバッグ」は、長い目で見ればコストパフォーマンスが信じ難いほどに高いのは間違いありません。こんなに安いなら滅多に車中泊をしない人でも、万一の場合に備えて車に常時積んでおいて損は無いと思います。

私の失敗談のように風邪や病いの恐れを防ぐ意味でも、是非一度モンベルの本格的な寝袋の購入を検討してみて下さい。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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