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メモリの相性や価格について メモリは難しい?(3ページ目)

メモリは身近なようでややこしい存在です。激しく価格変動したり、同じ規格でも動いたり動かなかったり。

執筆者:中村 伸

「相性」って恋愛事情ですか?それとも占い?

 メモリを買いにパソコンショップへ出向くと、銘柄を指定したものや、ノーブランドと記入されたものなど、様々なメモリを見つけることと思います。そしてこれらのうち、「バルク」などと呼ばれるノーブランドの商品で先の「相性云々」というフレーズを聴かされるわけです。これには2種類のことが考えられます。一つは粗悪品というか、規格ぎりぎりの性能しか持っていないもの、もう一つはまさに相性と呼べる、いわば規格のずれたメモリです。

 では、規格がずれた、とはどういう意味でしょうか。実は、たとえば同じ256MBのメモリでもいくつかパターンがあって、そのパターンが合わないと容量が半分や4分の1しか使えない、場合によっては全く認識してくれないなどということがおきるのです。例に挙げた256MBのメモリでこのあたりを説明します。

 256MBのメモリには、黒いゲジゲジのようなメモリチップが通常8個か16個付いています。これはメモリチップ1個が256メガビットか128メガビットかということによります。メモリチップ1個が128メガビット分として、それにPC自体が対応しているかどうか、また、256メガビットとして対応しているかどうか、そこがポイントになります。メーカー製のPCではそういう規格について触れているものは非常にまれですが、ホワイトボックスPCは基本的に組み立てパーツの組み合わせですので、システムボードの説明書にそのあたりが書かれている場合があります。

 このあたりの規格にはいくつかパターンがありますが、メモリチップメーカやOEM先などにより規格がバラバラ、あるいは不定だったりすることもあり、このパターンにはこれ、という、決まった組み合わせを固定しにくい事情があります。Intel製のチップを使ったPC本体なら、ある程度パターン分けすることが出来ますが、SISチップやVIAなどの台湾系ですとまさにギャンブルです。A社製のシステムボードでは何ら問題なく動くのに、B社製では動かなかったり、C社製では容量半分にしか認識しないなど、基本構成が全く同じなのに挙動が異なってしまうことがあります。ひどい場合は全く同じ型番のシステムボードでも、製造年月日などによりOK、NGということもあります。地道に情報を集めるか、それこそギャンブルを承知で行動を起こすか、などといういことになります。

 それなりのメーカ製メモリで箱入りのものは、こういった相性、つまり、どのシステムボードではこのパターンが使える、使えないというテストを行い、それを公表しています。この手の互換性テストは時間ばかりかかってメーカにとっては嬉しくない筈です。それでもある特定の機種での動作を保証すれば、ユーザが安心して購入してくれるということに繋がります。また、ユーザにとっては特定の機種での動作が保証されていれば、万一動かなくてもちゃんと動作するものに交換してくれると言うメリットも出ます。ただ、結果として互換性テストの代金が製品に上乗せされてしまうということです。その分、また様々なご意見、テスト依頼などを受け入れる様になっている、とも言えます。

ということで、

 メモリというパーツは、「これを買え!」というお勧めが難しい商品です。ちゃんと動作するなら高い箱入りを使う必要はなく、同じ規格の筈なのに2倍も価格が違っては、失敗して元々と考え安い方を買ってしまうとか、いろいろです。あえて言うなら製品互換表を公開しているメーカ製ですね。
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