9月株式市場の傾向(日経225銘柄)
9月相場は、「彼岸底」と呼ばれるように、株価が下がりやすい傾向があります。今回は、下がりやすい相場の中でも特に成績が不調に陥りやすい傾向にある銘柄をご紹介します。株価が下がりやすい銘柄を事前に把握することで、不用意に損失を被るリスクを回避することが出来るでしょう。株価が下がりやすい銘柄をご紹介する前に、9月の株式市場について検証していきます。8月末に日経平均採用銘柄(225銘柄)を購入し、9月末に売却した場合の成績は以下の通りです。
【検証結果】
勝率: 42.61 %
勝ち数: 2,201 回
負け数: 2,965 回
引き分け数: 78 回
平均損益(円): -2,607 円 平均損益(率): -1.30 %
平均利益(円): 13,928 円 平均利益(率): 6.96 %
平均損失(円): -14,950 円 平均損失(率): -7.48 %
合計損益(円): -13,670,392 円 合計損益(率): -6,835.37 %
合計利益(円): 30,656,275 円 合計利益(率): 15,328.67 %
合計損失(円): -44,326,667 円 合計損失(率): -22,164.04 %
プロフィット・ファクター(合計利益÷合計損失): 0.692
平均保持日数: 27.41 日
以上が、9月の株式市場の傾向(日経平均225銘柄)の検証結果です。検証結果を見てみると、勝率は42.61%、平均損益は-1.30%となっています。勝率が5割を切っており、1トレードあたりの平均損益がマイナスとなっていることから、9月の日経平均採用銘柄は下がりやすい傾向があると言えるでしょう。なお、全銘柄を対象とした検証は「9月株式市場の傾向は?」で取り上げていますので、こちらもあわせてご覧ください。
今回の検証では、日経平均採用銘柄(225銘柄)は9月相場で下がりやすい傾向があることが確認できました。以下では、こうした相場の中でも特に成績が不調な傾向にある個別銘柄をご紹介したいと思います。
9月低成績ランキング
上記の表は、先ほどの日経平均採用銘柄(225銘柄)を対象とした検証において、勝率が低かった銘柄のランキングです。ここでは勝率が35%以下の銘柄をご紹介しています。特に成績が不調だった銘柄を確認すると、【電気機器銘柄】
<6753>シャープ【勝率:15.38%】
<6752>パナソニック【勝率:20.00%】
<6502>東芝【勝率:23.08%】
<6501>日立製作所【勝率:24.00%】
<5801>古河電気工業【勝率:26.92%】
<6506>安川電機【勝率:26.92%】
といった銘柄があげられます。これらの銘柄の特徴は「電気機器銘柄」、つまり景気敏感株です。景気敏感株は、株式相場との相関性が高いという性質があります。つまり相場全体のトレンドに左右されやすく、9月相場の軟調な動きに連動する傾向があると考えられます。
他に「証券関連株」も景気敏感株に含まれると言われていますが、上の表を確認すると、証券株の銘柄は大和証券グループ本社<8601>の勝率が24.00%と低いことが分かります。この銘柄以外にも、証券関連株は低調な9月相場でも特に軟調に推移する傾向があり、9月にトレードを行う場合には注意が必要でしょう。
どの業種も個別銘柄も、株価が上がりやすい月と下がりやすい月があります。今回のような簡単な検証は、9月の投資戦略を考える上での有効な判断材料の1つになることでしょう。
9月は株式市場全体が軟調に推移しやすい傾向があるので、過去のトレード成績が不調な銘柄よりも、成績が良好な銘柄を選ぶ方が、よりリスクを抑えることができるでしょう。
これらの数字はあくまでも過去の検証結果ですので、これから先の未来でも同様の結果になる保証はありませんが、統計に基づく根拠はカンよりもはるかに信ぴょう性が高いものです。
みなさんも投資する際には一度検証してくださいね。
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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします。)