プロレス/全日本プロレス

平成生まれの三冠王者・宮原健斗(2ページ目)

2月12日、東京・後楽園ホールで宮原健斗が史上最年少、初の平成生まれの三冠ヘビー級王者になりました。三冠ヘビー級王座は新日本プロレスのIWGPヘビー級王座と並んで日本プロレス界で歴史と伝統を誇るタイトル。昨年秋から離脱者が続出するなど、危機説が流れる全日本でトップに立った若武者・宮原をクローズアップ!

小佐野 景浩

執筆者:小佐野 景浩

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このタイミングでの三冠戴冠は時代の要請か!?

その後、ノアから全日本に移籍した潮崎豪と意気投合。潮崎、さらに潮崎と同じくノアから移籍してきた鈴木鼓太郎とエクシードなるユニットを結成して14年1月1日付で全日本に入団。鼓太郎とアジア・タッグ王者、潮崎とのコンビで世界タッグ王者になり、昨年12月には諏訪魔とのコンビで『世界最強タッグ決定リーグ戦』に優勝しました。目標の三冠王座にも時の王者の曙、潮崎に挑戦して善戦するなど、全日本の新時代をリードする男として頭角を現しましたが、昨年の秋に転機を迎えます。9月に盟友の潮崎が全日本を離脱したのです。

その後、曙、鈴木鼓太郎、金丸義信と主力選手が次々と全日本を去りました。潮崎、鼓太郎がいなくなったことでエクシードは解散に。一連の選手の離脱は契約内容の相次ぐ変更に不信感を抱いてのものと伝えられ、全日本の経営危機が囁かれてました。しかし前向きな宮原は昨年6月にデビューしたばかりのジェイク・リーをパートナーにNEXTREAM(NEXTとSTREAMを合わせた造語=次の流れの意味)を結成して新時代を宣言。1月3日の後楽園では前日に秋山を撃破して三冠王者になったばかりの諏訪魔を6人タッグマッチでフォールして挑戦権を掴みました。

ところが、その諏訪魔は秋山から王座を奪取した試合で右足アキレス腱を完全断裂していたことが判明して長期欠場になり王座を返上。今回、宮原はその返上したベルトをゼウスと争ったのです。

宮原としては諏訪魔が戻ってくるまでベルトを死守し、改めて諏訪魔と勝負したいところでしょう。主力選手の離脱の上、諏訪魔の長期欠場は全日本にとって大きなダメージですが、宮原は三冠王者としてそれを補う存在感を発揮しなければなりません。

「この三冠ベルトがこの時、このタイミングで俺のもとにあるのは宿命だと思ってます。俺はその宿命とも闘って、絶対勝って、もっとこのベルトが似合う男になります。俺には使命、宿命、責任感、覚悟…すべてが備わってますから」と力強く語る宮原。平成生まれの三冠王者誕生は時代の要請なのかもしれません。


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