2/3 金沢の味を堪能できる、「老舗」が手掛ける絶品カフェ [金沢の観光・旅行] All About

金沢の味を堪能できる、「老舗」が手掛ける絶品カフェ(2ページ目)

北陸新幹線開業を機に個性的なカフェが続々オープンしている金沢。真新しさも手伝ってついついそちらに目が向きがちですが、金沢が誇る豊かな食文化を継承してきた老舗和菓子店や食材店が手掛けるカフェも見逃せません。伝統美が息づくしつらいに、培ってきた伝統の味をモダンに昇華させた料理や甘味。そこに金沢流おもてなしが加わって、老舗の風格を漂わせつつも気兼ねなく寛げる空間は日常を忘れ、贅沢なひと時を過ごせます。

彩り豊かな麩料理に感動！変幻自在な麩を味わう最高の食体験：不室屋

本店のショップに併設されている蔵を改装して造られた茶寮。店内は2階もあり、驚くほど広いです。

慶応元年（1865年）の創業以来、加賀麩ひと筋の不室屋。先に紹介した森八同様、不室屋も金沢に4店舗のカフェがあるほか、富山や東京にも出店しているので、不室屋の麩料理や甘味を食べたことがあるという人も多いのではないでしょうか。

そして逆にそれだからこそ、金沢に来たときにわざわざ不室屋に行かなくてもいい、なんて思っていませんか？それは大いなる間違いです。

多彩な麩を味わえる「麩久箱膳（2,592円）」。どれもこれも本当に美味しくて毎月通いたくなります。

確かに甘味を中心に各店に共通したメニューはありますが、そこでしか味わえない独自メニューも多く、特に金沢、しかも本店に併設された茶寮不室屋でしか味わえない特別な麩料理は一食の価値ありです。

それが独創的で深い味わいに満ちた麩料理の真骨頂とも言うべき、麩久箱膳（2,592円）。麩料理の神髄を極めた麩久箱膳はとにかく“美味しい！”のひと言で、一品ごとに多彩に変化する麩に、これまでの麩という食材に対するイメージが見事に覆されます。

コーヒー（562円）。ドリンクを頼むとおやつ麩が添えられてきます。サクサクした食感と優しい甘さに伸びる手が止まりません。

しかも本来なら脇役であるはずの御飯や香の物までも驚くほど美味しく、個人的にこれほど御飯に合うお漬物は初めてで、かなりのボリュームにも関わらず、どんどん箸が進み、お代わりしたいくらいでした。

もしお腹に余裕があれば、食後のデザートに甘味もどうぞ。さすがにそれは厳しい、でも何か甘いものが食べたいという場合はコーヒーや紅茶などの飲み物を頼むと、お茶請けにおやつ麩が添えられてくるのでちょっとしたデザートになります。