11月株式市場の傾向は?
11月は、10月に続き3月決算企業の中間決算が本格化する月です。個別銘柄の株価は、各企業の決算発表を反映して動きやすい月だと言えるでしょう。今回は、11月相場がどのような傾向があるのかについて、過去のデータを用いて検証してみました。※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
検証対象:全銘柄
検証期間:1990/03/01~2014/10/03
1銘柄当たりの投資金額:20万円
買い条件
・10月末の最終営業日の寄り付きで買い
売り条件
・25日経過後の翌日営業日寄り付きで売り
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10月末に全銘柄を購入し、25日経過後に売却した場合について検証を行います。仮に、勝率が50%以上で、損益がプラスならば、11月は株価が上がりやすい月となります。反対に、損益がマイナスであるならば、11月は下がりやすい月といえます。
以上のルールで、過去のデータを用いて検証した結果は、以下の通りです。
■11月株式市場の検証結果
勝率: 37.84 %
勝ち数: 25,600 回
負け数: 42,046 回
引き分け数: 1,722 回
平均損益(円): -4,891 円 平均損益(率): -2.45 %
平均利益(円): 17,936 円 平均利益(率): 8.97 %
平均損失(円): -18,990 円 平均損失(率): -9.50 %
合計損益(円): -339,304,869 円 合計損益(率): -169,656.40 %
合計利益(円): 459,155,810 円 合計利益(率): 229,583.89 %
合計損失(円): -798,460,679 円 合計損失(率): -399,240.30 %
プロフィット・ファクター(総利益÷総損失): 0.575
平均保持日数: 27.78 日
検証結果を見てみると、勝率は37.84%、平均損益(率)は-2.45%です。勝率が低く、1トレードあたりの「平均損益(率)」が-2.45%とマイナスになっていることから、11月は下落しやすい月といえます。また、11月は1年の中で、2番目に平均損益のマイナスが大きい月です。平均損益が大きくマイナスになっている月であることから、安易なトレードを行うと不用意にリスクを被ってしまう可能性のある月です。よって、11月にトレードを行う場合は、慎重に銘柄を選択する必要があるでしょう。
11月は、10月に続き3月決算企業の中間決算が本格化する月です。日本企業は、決算内容を保守的に見積もることが多く、決算発表後は決算内容に対しての失望売りが出やすい傾向があります。個別の銘柄の株価は、決算発表を迎えて大きく乱高下するリスクがあることから、11月相場は様子見ムードになる可能性が高いでしょう。買いを控える投資家が多く、出来高が少なくなることで売りが出やすくなることから、株価は軟調に推移する傾向があると言えるでしょう。
そこで、下がりやすい傾向がある11月相場で、例年、好調な銘柄を確認してみましょう。
11月好成績ランキング
上の表は、先ほどの検証結果において、勝率の高い銘柄のランキングです。ランキング上位の銘柄から特徴を見ると、「きちり<3082>」「ブロンコビリー<3091>」「デイトナ<7228>」「かんなん丸<7585>」「ダンロップスポーツ<7825>」などの銘柄と相性がいいようです。
これらの銘柄の特徴は、12月末に優待権利確定日のある株主優待銘柄です。個人投資家に人気な優待銘柄は、優待を目的とした先回りの買いが入りやすく、相場の動向に左右されにくいです。よって、軟調な動きが予想される11月の株式市場でも、株価上昇に期待が持てるでしょう。11月の投資戦略を考える上で、上記のような株主優待権利確定日のある銘柄に注目してみてはいかがでしょうか。
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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします。)