イスタンブールの交通手段を使いこなそう!
イスタンブールの公共交通機関は今まさに発展途中
その上、掘るほどに遺跡が出てくるイスタンブールでは、地下鉄工事がなかなか進まず、日本に比べると公共交通機関があまり発達しているとは言えません。その上人口はどんどん増え、朝晩の交通渋滞も大変なことに。上手に動かないと、移動だけでかなりの時間を取られてしまうことにもなりかねません。
ここでは、そうしたイスタンブールでの空港からのアクセス方法や、市内の交通機関についてご紹介します。
※2019年4月のレートは、1トルコリラ=約20円となっています。
アタトゥルク国際空港から市内へのアクセス方法
空港についたら、まずは市内へのアクセス方法を考えよう
それぞれ目的地によって利点や不便な点がありますが、大切なのは、自分が行く場所への移動にはどの交通機関を使ったら一番便利か、という状況を把握すること。例えば、地下鉄は国が力を入れて整備を進めているため空港にも乗り入れており、駅数も増え、かなり使いやすくなってきました。このため、行きたい場所が地下鉄駅が近ければ利用価値大。ただ、アクサライやタキシムに行く場合はシャトルバスの方がいいし、地下鉄が走っていないエリアなら空港タクシーがおすすめです。
まだまだ日本に比べると足りない部分はあれど、以前に比べてかなり交通機関が充実してきたイスタンブールなので、上手に活用したいですね。
それでは、各交通機関の詳細を見て行きましょう。
空港シャトルバスで空港から市内へ
タキシムかアクサライに行くなら、これが一番お勧め
乗り場は、空港ターミナルを出て目の前にある車両乗降所のひとつ
空港からイェニカプ(Yenikapi)港、アクサライ(Aksaray)、新市街の中心地タキシム(Taksim)を結んでおり、タキシムで乗り換えれば、さらにアジア側のカドゥキョイ(Kadikoy)を通って第2の空港、サビハ・ギョクチェン空港に行くこともできます。
運行時間は、空港~タキシム間であれば往復共に早朝4時~夜中1時の間、30分に1本。料金は片道11トルコリラで、途中アクサライを通ります。イェニカプ港で停まる便もあります(5.5トルコリラ)が、1日5~6本ほどしかありません。イスタンブール観光のメッカ、スルタンアフメット(Sultanahmet)までは入りませんが、アクサライから路面電車に乗りかえる事でアプローチが可能です。
空港からの出発場所は到着ロビーを出てすぐのところで、運賃は乗車後、バス内で乗務員に支払うシステムです。
タキシムの停留所はゲジ公園の向かい側、ターリムハーネ(Talimhane)と呼ばれるエリアにあるポイントホテル(Point Hotel)のすぐ隣。ターリムハーネは中~上級ホテルが集中しているので、滞在ホテルがこのエリアにあるのなら、ハヴァタシュの利用が絶対お勧めです。
公式サイト>>>ハヴァタシュ(英語)
地下鉄M1A線で空港から市内中心地へ
空港行きは”H.LIMANI”と書かれた車両
イェニカプ開通についてはこちらの記事も>>>空港からの地下鉄M1線、イェニカプまで延線で便利に!
M1A線は空港に乗り入れていることを考慮してか、各車両が独立していて広めの設計なので、スーツケースを置くスペースもある
路面電車と違って、地下鉄は新しい線が多いのでエスカレーターやエレベーターなどが完備されている
公式サイト>>>イスタンブール交通(英語)
空港タクシーで空港から市内へ
イスタンブールのタクシーには要注意
空港のタクシーだからって安心できません
それでは、タクシーに乗る場合に気をつけておくべきポイントを下記にご紹介しておきます。
- 現在、タクシーメーターは3.2トルコリラからスタート。時々、前に乗った人のメーターをそのままにしてスタートする運転手がいますから、乗車後、まずはメーターをチェックしましょう。ちなみに、現在夜間割増料金はありません。また、スルタンアフメット地区を走るタクシーの中には「どこに行くの? そこなら●●ドルだね」とメーターを使わずに値段交渉をしようとする運転手もいるので、要注意です。
- 空港~スルタンアフメットの参考価格はおよそ45-50トルコリラ、空港~タキシムは50-55トルコリラほどです(渋滞がない場合に限る)。これよりはるかに高額な値段を請求された場合には、支払いする前に一度降りて、宿泊するホテルのホテルマンに相談してみてください。元々、騙したタクシー運転手はそうした状況を避けるため、ホテルから少し離れたところで降ろす場合もあります。
- タクシーの前後と車体には必ず車体ナンバーが書かれていますので、これを控えておきましょう。乗車前に運転手にも分かる形で車体ナンバーをメモしたりすると、より効果的かも。
また、トルコ各都市におけるタクシーのおおよその利用料金を調べるのに便利なサイトはこちら>>>taksiyle.com
96Tバスで空港から市内へ
バスは荷物が大変かも
イスタンブール市のバスサイト>>>96T(時刻表)
不人気の原因は、やはりエクスプレスとは言え、あくまでも普通の市内バスなので多くの停留所に止まること。乗り心地があまりよくない、平均でも1時間かかること…… などなど、確かにあまりお勧めできる手段ではありません。
さらにエクスプレスではない、普通の市内バスTH-1という便も空港~タキシム間を走っており、こちらは何と平均1時間半のルートです。
イスタンブール市のバスサイト>>>TH-1(時刻表)
イスタンブール市内交通とイスタンブールカルトについて
観光客でも気軽に買える、イスタンブールカルト
旅行者に利便性の高い交通機関として、路面電車、地下鉄と、ケーブル線、市内路線バス、メトロバス、乗合バスそして船があげられます。
イスタンブール市役所交通機関ルートマップ(バス以外を表示)を見ながら下記記事を読み進めると、より分かりやすいです。
上の、オレンジのところにカードを触れさせます
スルタンアフメットなら、トラム駅近くの売店で売っています
イスタンブールカルトについてはこちら>>>お得に便利に移動できるイスタンブールカルト
イスタンブールの路面電車
シルケジ~スルタンアフメットあたりは結構混雑するので、乗りそびれないように注意
路面電車の運行時間は6時~0時で、約3分に一本走っています。ただし、普通の道路上線路を走行するため、信号待ちをすることもあれば、交通渋滞の時間帯には他の車に囲まれて立ち往生する場合もあります。
一方、イスティクラル通りをタキシム広場からトゥネル広場まで走るノスタルジックトラムヴァイという路面電車もあります。ルートは地下鉄M2線のタキシム~シシハネ間と同じですが、こちらは地上を走る上に見かけもかわいい2両連結の旧式チンチン電車なので、利便性というより旅の思い出にお勧め。実際には乗車・発進まで時間がかかるし、進みもゆっくりですが、歩き過ぎて疲れてしまった場合などに利用してみては。
イスタンブール市のサイト>>>ノスタルジックトラムヴァイ
イスタンブールの地下鉄とフニキュレル
新しい地下鉄が次々と開通しています
日本の地下鉄に比べるとやや小ぶりの車内
M1A線はアタトゥルク空港~イェニカプ駅を走っており、長距離バスターミナル・オトガルやアクサライへのアクセスに便利。ところどころで路面電車に乗り換えることもできるので、観光地へのアクセスも簡単です。始発駅のイェニカプは最近、色々な沿線が乗り入れるハブ駅的な役割を持ちつつあるので、乗換ひとつでかなり遠方までのアプローチが可能です。ちなみにこのM1線はオトガル駅でM1AとM1B線に分かれますが、空港行きはM1A線ですので要注意。
M1A線延線についてはこちらの記事も>>>空港からの地下鉄M1線、イェニカプまで延線で便利に!
一方、M2は新市街を中心としたエリアを運行しています。イェニカプをスタートして金角湾を渡り、タキシムや、商業地区であり近代デパートも立ち並ぶレベント(Levent)地区などへのアプローチが可能。いまどきのイスタンブールを感じられるエリアです。
そしてマルマライ線はボスポラス海峡の海底トンネルを通ってヨーロッパ側とアジア側を結んでおり、日本企業が作ったことでも名高い地下鉄です。これに乗ると、難関だったアジア側にもたったの4分で渡れるのでとても便利!
マルマライ開通についてはこちらの記事も>>>イスタンブールの海底トンネル地下鉄、マルマライ開通
ケーブルだけど、新車体のF1
かなり味のあるレトロ地下鉄
イスタンブール市のトゥネルサイト>>>TUNNEL(英語)
イスタンブールの路線バス
最もポピュラーな市民の足
インターネットでバスの路線や発着駅・時間などを調べることも可能です。ちょっと使いにくいですが、イスタンブール市バスサイトを参照してください。
混雑していることが多いメトロバス
ヨーロッパ側の郊外の町ベイリックドゥズ(Beylikduzu)から新市街を通って、ボスポラス大橋を渡り、アジア側のソーウットルチェシュメ(Sogutlucesme)までというかなり長距離のルートを一本で走っているので、アジア側に行くのに活用できる場合もあります。また、ルートが長いだけにところどころ地下鉄駅や路面電車の駅との乗り換えも可能です。
詳しくは、イスタンブール市のこちらのサイトを参照ください>>>Metrobus(英語)
これはミニバス。窓に行き先が書いてあります
イスタンブールカルトは現在利用できず、距離によって定められた運賃(5トルコリラ前後)を現金で払います。出発後、直接運転手に支払うのですが、乗客たちが手渡しで運転手にお金を回すので、前の方の席に座ると後方に座った乗客の乗車代金を運転手に手渡す役割を果たさなければなりません。誰がいくら支払い、おつりはいくらか、という事については運転手がきちんと把握しています。
旅行者に便利な便としては、タキシム~ベシクタシュ(Besiktas)、タキシム~テシュヴィキイェ(Tesvikiye)、アジア側のショッピングストリート、バーダット通りに行くタキシム~ボスタンジュ(Bostanci)の便などでしょう。ルートについてはIstanbul Trails(英語)のページが便利です。
イスタンブールの船
一番美しいイスタンブールを見られるのは、実はフェリーからの景色かもしれない
イスタンブールでの船についてはこちらの記事も>>>イスタンブールで交通機関としての船を活用する
ヨーロッパ側ではエミノニュ、シルケジ、イェニカプ、カバタシュ、ベシクタシュといった船着き場からアジア側への便が出ています。アジア側の主な船着き場は、カドキョイ、ハレム、ウスキュダル、ボスタンジュなどです。
公式サイト>>>IDO(イスタンブール・シーバス)(英語)
また、IDO以外に複数の民間船会社がヨーロッパ側-アジア側の各船着き場間を5分置きぐらいに往復しており、お手軽に利用できるので便利です。
公式サイト>>>Dentur(トルコ語)
公式サイト>>>Turyol(英語)
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