ガソリン車とev、コストの差はどれくらい?
『e-NV200』というリーフの電池とモーターを使った商用車ベースの電気自動車が発表された。生産は日産のスペイン工場という純粋な輸入車。興味深いことに量産車として世界初となる3列シート7人乗りのワゴン仕様もラインナップされている。果たしてどんなクルマか?e-NV200
最大のセールスポイントはエネルギーコストである。平均電費をリーフの10%落ちと仮定すると、走行1万kmあたりに必要な電気料金は1万8000円(夜間に安くなる電力契約)。ガソリン車のNV200だと、同じ距離を走るのに23万円掛かってしまう。商用車って燃費悪いのだ。
一方、ガソリン車と電気自動車の価格差は補助金を使えば約126万円。いや、自動車税や整備費用など電気自動車の方が安く済むため、5年単位で考えれば110万円差くらいになる。となると走行5万2000kmくらいでペイ出来てしまう計算。5万2000km以上走ると、1万kmごとに21万円浮く!
ガソリンスタンドが少ない地域はevが魅力的!
航続距離はリーフより10%少ないと考えればストレスなしに走れるのは、120kmくらいまで。ただ近所の配送などに使われている商用車の平均的な走行距離を調べると、大半は50km以下だという。一般的な使い方なら問題ないと考えます。長い目で計算出来る経営者なら魅力的かと。また、最近はガソリンスタンドが少なくなった地域も出てきた。「スタンドに行くのに20km走る」とか「山の多い地域のため燃費悪い」みたいな条件で使うなら、電気自動車を考えてみたらいかがか? 電気なら日本中どこでも供給されている。ガソリンの高い島嶼部だって電気自動車有利。
3列シートの7人乗りは、これまたガソリンスタンドが少なくなった地域の送迎車などとして使ったら理想的だ。85万円の補助金を使っても393万円。少しばかり高いものの(装備内容を横並びにしたガソリン車との価格差は150万円程度)、やはり使い勝手を考えたら魅力的だと思う。
ちなみに発売は10月と少し先になる。日産によれば「走行用電池から100v/1500Wの電力を取り出せるなど、様々な用途が考えられます。災害時の非常用電源にもなりますし、屋外でのイベントの電源車などに使うことも可能です」。試乗レポートは近々お届けしたい。