FX・外国為替証拠金取引/凄腕FXトレーダーをガイド内田まさみが直撃インタビュー

カリスマFX美女&伝説のトレーダーに聞く!プロの技

為替業界の重鎮、若林栄四さんと川合美智子さんにインタビュー。若林さんは、東京銀行に入行後、勧角証券(アメリカ)執行副社長に就任。鋭い洞察力から生み出される相場大局観は、投資家から絶大な人気を誇ります。川合さんは、東京銀行でカスタマーディーラーとして活躍後、外銀で外国為替ストラテジストなどを歴任。チャート分析には定評があります。前編は、憧れていたおふたりのトレードスタイルなどを伺いました。

内田 まさみ

執筆者:内田 まさみ

FXガイド

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FXの基本は「トレンドにのる」こと

今回は為替業界の重鎮、若林栄四さんと川合美智子さんにインタビューしました。若林さんは、東京銀行に入行後、勧角証券(アメリカ)執行副社長に就任。鋭い洞察力から生み出される相場大局観は、投資家から絶大な人気を誇ります。川合さんは、東京銀行でカスタマーディーラーとして活躍後、外銀で外国為替ストラテジストなどを歴任。チャート分析には定評があります。憧れていたおふたりの投資テクニックなどを伺いました。

今回のインタビューにはFX美女&伝説のトレーダーが登場!

今回のインタビューにはFX美女&伝説のトレーダーが登場!

ガイド内田 おふたりのトレードスタイルから教えてください。

若林さん ポジションは、2~3日から一週間くらいは持ち続けるね。ディトレードは苦手。昔からそう。取引するのは、今、住んでいるニューヨーク時間が中心かな。投資家が持ち高を減らす、いわゆる「ポジション調整」の動きが出てくる、日本時間の3、4時前にはおしまい。商いが少なくなって、トレードしにくくなるからね。

川合さん 私もスイングトレードが中心です。相場の動きにもよるけど、たまにアヤ狙いをする以外は、売ったり買ったり忙しいトレードはしませんね。FX取引は「トレンドに乗る」ことが基本。もみあいを抜けたり、重要なサポートやレジスタンスを抜けたところで、発生したトレンドに乗って、そのトレンドが終わったら手仕舞う。とてもシンプルなやり方です。大きな波に乗るという、自分の得意なスタイルで、無理のないトレードを目指しています。チャートは、シドニー時間を除いた、東京時間の寄り付きからニューヨーク時間の終値でつけています。シドニー時間は、商いが少なくて値が大きく振らされることもありますから。

取引の入り口、エントリーのコツは「待つ」こと

ガイド内田 大きな波をとらえる最初の一歩、「エントリー」のコツは?

川合さん 月足、週足、日足チャートにトレンドラインを引いて、短期から中期の大きな流れを確認したうえで、入るタイミングを探します。エントリーする前に「利益確定するポイント」と「損切りするポイント」を決めておくとことが大切。利確、損切りは「置くべきポイント」が必ずありますから。

ガイド内田 「置くべきポイント」ですか?

川合さん そう。チャートで見てそのポイントを抜けたらトレンドが変わる、というところが必ずあるのね。もちろん判断を誤ることだってありますけどね。一番簡単なのはトレンドラインを引いておいて、どちらかに抜けたところですが、それ以外にも移動平均線や、これまでの高値・安値で何度も止められたポイントとかが参考になります。まずはそのポイントを見極めて、後はエントリーのタイミングを待つだけ。損切りポイントから相場が乖離している場合は、タイミングを待つことにしています。或いは、ポジションを小さくします。待ちきれずにエントリーして値動きが逆に行ってしまったら、ポジションを抱えたまま、損もストレスも抱えることになるでしょう。だったら、ポジションを持たずに、エントリーのチャンスを待つ方が楽。自分のお金ですから、お財布と相談することも大切なのです。損切りポイントに耐えきれないところでエントリーして、失敗したら次のエントリーは“損する恐怖”と戦うことになりますから。

若林さん この「待つ」っていう姿勢がすごいんだよね。何日も待っているの。女性の強さなのか、このひと(川合さん)の特性なのか(笑)……僕は、エントリーしたくなったらすぐに入るよ。上がると思ったら買うし、下がると思ったら売る。で、ダメだと思ったらすぐに手仕舞うの。その後、しばらく様子を見て、「やっぱりいける」と確信したらまたエントリーする。やり直せばいいんだよ。

ガイド内田 でも値が動き出すと、その瞬間に飛びつきたくなるんですよね。

川合さん 値が急激に動いた後は、動き出したポイント付近まで、押し戻されることが多いの。値動きには、そんな習性があるのね。そのポイントが、本当にサポート(もしくはレジスタンス)ラインになってくれるのか試しに行くのね。だから戻ってくるまで待つ。いい所でポジションが持てると、その後の利益確定も楽だし、損切りも負担にならないから。

ガイド内田 待つことで「利益は大きく、損は小さく」が可能になるんですね。

川合さん だからこそ、中長期の大きな方向性を確認しておくことが大切。若林さんが、すぐに動けるのは、その方向性がしっかり描けているからなのよね。

相場のエネルギーをトレードに役立てよう

ガイド内田 若林さんは「黄金分割」で、長期的な流れを判断していらっしゃるんですよね。

若林さん そう、僕は世の中のすべてが、この黄金分割で動いていると思っている。その黄金分割の最も大事な数字が、「0.618」と「1.618」。この数字は、自然界で一番美しい数字と言われているの。例えば、エジプトのピラミッドやギリシャのパルテノン神殿の高さは、基底に対して61.8%と言われているし、身近なところでは、オーソドックスな名刺のサイズもそう。

黄金分割は、「日柄」を考える時もすごく重要だね。相場がこの先「いくら」になるのかも大切だけと、「いつ」その値段になるのかがわからなくちゃ何の意味もないでしょう。黄金分割を使って導き出した62日、62週、81日、81週などが、相場の重要な転換点になることが多いね。

ま、そうは言っても、僕は自由にトレードするから、めちゃくちゃに負ける時も、大きく勝つ時もあるよ(笑)。でも相場って、癖というか傾向もあってね。例えばドル円だと、一日で安値(もしくは高値)から1円40銭動くと、いったん終わるんだよね。相場の強い時でも、2円20銭まで。

川合さん 私も、そう思います。ドル円は180~220Pips。40pipの調整が入らないままこの値幅に到達すると、一旦調整する傾向が強いんです。一方向に進もうとするエネルギーが尽きてしまうということでしょうかね。ですから短時間で見れば、それ以上は、オーバーシュート「行き過ぎ」の状態だと考えます。ドル円で、安値・高値から。一日で2円20銭まで走った場合は、とりあえず利益確定します。また買い直しや売り直しが出来ますから。

大胆な利乗せで、相場の醍醐味を味わう

ガイド内田 川合さんは利乗せも効果的に使われるのですよね?

川合さん 確実に利益確定をすることも大切だけど、スイングトレードだからこそ、なるべくねばって、さらに利益を伸ばせたら最高。それが相場の醍醐味だから。ただし、持っているポジションが、中長期なトレンドに対して、順張りであることが前提ですね。最初は、試しに軽めにポジションを持ち、チャートポイント(前の高値・安値など)を抜けたところで、30Pips~40Pips刻みで、ポジションを積み上げていきます。相場の強弱感を感じながら。

ガイド内田 ポジションを積み上げていくのは、勇気が必要ですね。

川合さん はい、だから、大胆かつ迅速な行動も必要。もし、最後にエントリーしたポジションに損がでたら、そのポジションの損切りポイントの手前で、一回だけナンピンします。そして、そのポジションの損切りが付いたら、全てのポジションを手仕舞うようにしています。

~インタビュー後編では、多くのトレーダーが苦手とするところに踏み込みます~

お話をおうかがいしたのは……
若林栄四さん
東京銀行(現、三菱東京UFJ銀行)入行後、シンガポール支店、本店為替資金部及びニューヨーク支店次長を経て勧角証券(アメリカ)執行副社長を歴任。現在、ニューヨークを拠点として、ファイナンシャル・コンサルタントとして活躍する傍ら、日本では株式会社ワカヤバシ エフエックス アソシエイツ(本邦法人)の代表取締役を務める。『大円高時代』など著書多数。

川合美智子さん
東京銀行(現、三菱東京UFJ銀行)時代に若林栄四氏のもとでチャート分析を研究、習熟し、カスタマー・ディーラーとして活躍。その後1989年より在日外銀でカスタマー・ディーラーとして、また、外国為替ストラテジストとして人気に。チャート分析をもとにした為替相場コメントには定評があり、現在、(株)ワカバヤシ エフエックス アソシエイツの代表取締役 兼 外国為替ストラテジストを務める。雑誌やメディアなどでも活躍している。
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