古地図を片手に“ブラ名古屋”
NHK『ブラタモリ』の大好評もあって注目が高まっている古地図ウォーキング。城下町の碁盤割が現代まで残る名古屋は、都心でも街の歴史を感じることができ、まさに“ブラ名古屋”を大いに楽しめる街といえます。そんな街の潜在的魅力に誰もがふれられるために発売されているのが古地図ウォーキングのガイドブック、そして城下町復元マップ。これらをゲットすれば、気軽に歴史ハッケン散策に出かけられます。
10のモデルコースをカラフルな図案で紹介する
ガイドブック『古地図で歩く 城下町なごや』
『古地図で歩く 城下町なごや』 古地図で歩く城下町なごや実行委員会企画制作 流行発信 1000円
モデルコースは“名古屋城~名古屋駅の城下町プラン”、“名古屋城大手御門跡~大須の本町通コース”、“武家屋敷を中心とした尾張藩士登城ルート”、“パワースポット熱田コース”など。どのコースも、名古屋の主だった歴史スポットを随所に盛り込んだ魅力的なものになっています。
本の中には、コース紹介だけでなく、破天荒な殿様だった宗春のエピソード、尾張徳川家の秘宝コレクション、地名の由来など、歴史豆知識がふんだんに盛り込まれているのも楽しみどころです。
当サイトでも、これまでに白壁周辺の武家屋敷、四間町~円頓寺商店街などの散策ガイド記事を掲載しているので、合わせて参考にしてみてください。
□文化のみち レトロ建築探索コース、四間道&円頓寺商店街ぶらぶらコース
博物館が作成した城下町の復元マップ
さて、『古地図で歩く 城下町なごや』に掲載されているコースは、本を買って歩いていただくことにして、当サイトではひと味違うルートをガイドします。『幕末の名古屋城下図集』 名古屋市博物館発行 3枚1組500円 ※名古屋市博物館にて発売
便利なのが、現在の街の姿もマップ上に落とし込んであるところ。主要な施設や駅などが色違いで記され、しかも現在の道路がすべて透明光沢の線で透かし印刷されている優れモノ。特に光を当てると街路がくっきりと浮かび上がるので、屋外散策しながら古地図と現在の街路を照らし合わせるのに非常に便利がよいのです。
今回、モデルコース作りのアドバイスをしてくれたのが、このマップを手がけた蓬左文庫の松村冬樹さん。
「名古屋は太平洋戦争の空襲で焼け野原になってしまったため、昭和以前の大きな建造物で残っているモノは少ない。ですが、通りや小さなブロックが江戸時代のままの位置や広さで残っているところは多く、古地図を手にして歩くと、そういった場所があちこちに見つかります。自分が今いる場所の江戸時代の姿をイメージしながら歩くと、“えっ、こんなところに!”という新しい発見に出会えますよ」と話す松村さん推奨の古地図ウォーキングコースを、筆者が実際に歩いてみました。