クロアチア/クロアチアの観光

クロアチアの世界遺産(2ページ目)

美しい豊かな自然と歴史的遺産を数多く抱えるクロアチアには、「地上の楽園」とも賞賛されるほど美しい場所がいくつも存在します。今回はクロアチアの世界遺産とその魅力を一挙ご紹介したいと思います!

小坂井 真美

執筆者:小坂井 真美

クロアチアガイド

ディオクレティアヌス宮殿があるスプリットの歴史的建造物群

スプリット

古代ローマ遺跡内に人々が暮らす街「スプリット」 (C)Croatian national tourist board Author : Hrvoje Serdar

中部ダルマチア地方に位置する、クロアチア第二の都市スプリット。ローマ皇帝ディオクレティアヌス帝の宮殿そのものが旧市街になったという珍しい起源をもつ街で、1979年に世界遺産に登録されました。今から約1700年前、古代ローマ時代に建てられた宮殿跡には今も人々が暮らしており、過去と現代が融合した不思議な風景に出会うことができる街です。

スプリット

スプリットには古代ローマ遺跡が街の至る所に残っている

現在、古代ローマの城壁で囲まれた宮殿の敷地内には大聖堂や教会、民家や商店が立ち並び人々の活気で溢れています。長い時の流れの中で異なる時代に建てられたそれらの建物は皆、ローマ時代の遺跡と見事に融合しています。過去と現代が錯誤する街スプリット。アドリア海の風に吹かれながら、歴史ロマンに浸る時間をお楽しみください。

 

ポレチュ歴史地区のエウフラシウス聖堂建造物群

エウフラシウス大聖堂

見るものを圧倒する、黄金に輝くモザイク画

イストラ半島の西岸に位置するポレチュは、世界遺産「エウフラシウス聖堂」がある街として知られています。4世紀の礼拝堂の跡地に、6世紀初期に建設されたビザンティン様式のこの聖堂は、初期ビザンツ様式の特徴を残す貴重な建築物です。聖堂はキリスト教の複合建築物の一部で、回廊で囲まれた中庭、洗礼室、礼拝堂、大司教邸宅、鐘楼が隣接しています。これらの建物は様々な時代に異なる建築様式で建てられたという点も、非常に興味深い見所です。

ここで必見なのが、聖堂内にある6世紀に創られたモザイク画。8世紀、ビザンツ帝国の皇帝によって発布された「聖像禁止令」によりヨーロッパの多くの教会のモザイク画が破壊された中、エウフラシウス聖堂のモザイク画は奇跡的に破壊を免れました。現在ヨーロッパにあるキリスト教のモザイク画の多くが後世に修復されたものであるのに対し、創られた当時のままの姿を現代に伝えるここのモザイク画は非常に貴重な存在です。

遥か昔の人々が「神の家」を想い描きながら創造した黄金に輝くモザイク画。太陽の光を反射して神聖な輝きを放つこのモザイク画は、見る者を圧倒します。モザイク画を鑑賞した後は、ぜひ聖堂に隣接する鐘楼に登ってみてください。鐘楼からは街の素晴らしい景色を一望することができます。
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