ローマ/ローマ基本情報

ローマのWi-Fi・インターネット事情

イタリア・ローマ市の運営する無料Wi-Fiのほかに、フリーWi-Fiありのカフェやバールも増えてきています。その他、ホテルや空港や列車内でも!また、ユーザー登録なしで誰でもアクセスできるローマ市の提供する観光情報サイトも利用価値大です。今回は、現地のWi-Fi情報をご紹介します。

酒井 香織

執筆者:酒井 香織

ローマガイド

増え続けるローマ県フリーWi-Fiのホットスポット

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Via dei CerchiとVia di Ara Massima di Ercoleの交わるあたり(真実の口とチルコ・マッシモの間)にあるWiFi Metropolitanoのホットスポット

首都ローマ(Roma Capitale)のWiFi Metropolitanoでは、登録さえ済ませれば、外国人旅行客でもフリーWi-Fiネットワークを利用できます。

まずサインアップページでパスワードの受け取り方法(Verification method)を選びます。イタリア携帯を持っていなければ、「クレジットカード」を選びます。そして名前、苗字、ユーザーネーム、メールアドレス、パスワードを記入し、利用規約と個人情報の扱いに同意の旨にチェックをしてSign upをクリック。次にクレジットカード情報を入力しますが、あくまで身元証明のためなので、引き落とされるのは登録手数料の50セントのみで、登録終了後はカードのデータは消去されると明記してあります。

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Provincia WiFiの初期画面

あとは実際にホットスポットでネットワークWiFi Metropolitanoを選び、ブラウザを開いて、ユーザーネーム(Nome utente)とパスワードを入力するだけで、無料で無制限にWi-Fiが利用できます。その際に画面に出てくるNumero Help Desk +39 06 4040 9434はヘルプデスクの電話番号で、ローマ局番06の普通の固定電話番号になります(基本的にイタリア語)。ホットスポットでユーザー登録する場合は、初期画面の右下"Se non possiedi le credenziali di accesso puoi registrarti gratuitamente qui(もしまだユーザーネームとパスワードを持っていなければ、こちらで無料で登録できます)"の部分をクリックすると、サインアップページが開きます。 
事前にユーザー登録ができるので、すぐ現場でアクセスできてとても便利です 。

現在ホットスポットは1265か所あります。ローマ郊外にもありますので、遠出するときにもこのマークを探してみてください。このフリーWi-Fiは、ヴェネツィア広場のローマ県庁の所在地Palazzo Valentini(ヴァレンティーニ宮殿)の裏にあるトラヤヌス帝のフォーロのエリアから2008年にスタートしました。古代ローマ遺跡を見ながらWi-Fiなんて、ローマならではですよね。

さらに、ローマ以外の都市に旅行する人にも朗報! ローマ県がサルデーニャ自治州とヴェネツィア市とともに2010年に立ち上げたネットワークFree ItaliaWiFiでは、加盟都市のどれか一つのネットワーク利用者であれば、すぐにアクセス可能です(ローマ県フリーWi-Fi担当者の話では、ローマでユーザーになっておけば、これらの都市でもすぐにWi-Fiにアクセスできるということ)。ジェノヴァ市、トリノ市、フィレンツェ県、シエナ県、ピサ市なども加盟しており、いまやホットスポット数はイタリア全土で7794か所にのぼります。

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Digit Romaのホットスポットはこの看板が目印

ローマ市(Comune di Roma)の Digit Romaでは、イタリアの携帯番号を持っていなくても登録できます。名前、苗字、メルアドと電話番号を入力して登録完了です。1日4時間までという時間制限つき。

 

こちらも増え続けるフリーWi-Fiのある店

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ヴェネト通りのカフェ。いまやWi-Fiありは当たり前

もちろんフリーWi-Fiありの店も増えてきています。特に観光客が多いエリアのカフェやバールでは、いまやフリーWi-Fiありかなしかが集客の決めてとなっている感じ。店先に人目に付くようにおなじみの「Free WiFi」、「WiFi Zone」の表示が掲げてありますので、非常に見つけやすいはずです。パスワード不要か、または顧客にだけネットワーク名とパスワードを教えてくれるシステムです。

例えばローマ三越では、パスワードが店内に掲示してあり、すぐフリー Wi-Fiを使えます。共和国広場近くとロケーションもよく、日本語が通じる店ですので、旅行者にとってはとてもありがたいことです。

パスワードが必要な店では、店員が顧客にだけ口頭で教えてくれたり、頼めばネットワーク名とパスワードを記載した紙を持ってきてくれたり、すでにテーブルの上に置いてあったり、といろいろです。

気をつけたい点は、(イタリアではとてもありがちですが……)Wi-Fiありと表示を出しておきながら、実際故障中などで使えない、というシチュエーション。Wi-Fi目当てで入店するならば、必ず事前に確認しましょう。

ホテルでは

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ホテルによってはフロンド付近で目立つようにWi-Fi案内の提示をしているところもあります

ホテルでは、部屋では有線LAN、フロント付近ではフリーWi-Fiというところもあります。旅の便利グッズとしてミニルータを常備しているととても便利ですよ。

ホテルにフリーWi-Fiがある場合は、フロントデスクに宿泊客がピックアップできるようにネットワーク名とパスワードを書いた紙片が置いてあったり、目立つようにボードで提示してあることが多いです。アウレリア429では、フロントや部屋にネットワーク名とパスワードを記した紙片が置いてあります。

もしフロント付近にWi-Fi案内が提示されていなかったら、チェックインの際にパスワードなど聞いておくとスムーズです。比較的新しいサービスなので、通常部屋の中に置いてあるホテルサービス説明書にも記述していないことがあるからです。同じホテル内でも複数のネットワーク名を使っていることもあるので、自分の部屋のネットワーク名確認も忘れずに。フロントエリアでは無料でも、部屋では有料というところもありますので、ご注意を。

 

空港では

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フィウミチーノ空港では、2014年5月から無料Wi-Fiが無制限で使えるようになりました

ローマの空港レオナルド・ダ・ヴィンチ(フィウミチーノ)では、ネットワークでAIRPORT FREE Wi-Fiに接続してブラウザを開き、「Fast Free WiFi」をクリックするだけで、登録なしですぐに利用できます。
空港内のどこでもネットワークが良好というわけではなく、場所によっては弱くて使い物にならなかったりするので、ネットワークが安定したスポットを見つけてみてください。 

 
 

ローマから列車で旅立つのなら

ミラノ、ボローニャ、フィレンツェ、ローマ、ナポリを結ぶTrenitaliaの高速列車FrecciarossaとFrecciargentoでは、2010年からWi-Fiを導入しています。イタリアの携帯番号を持っていない場合は、クレジットカード番号を入力してユーザー登録でき、「シンボル的なチャージ」ということで登録手数料が1セントかかります。

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PNR Code入力画面

また列車によっては、チケットに記載してある予約番号(PNR Code)を入力すればネットができる場合もあります。チケットに予約番号が記載してあっても、ネットにつながらないこともありますので、その都度いろいろ試してみてください。

ユーザーネームとパスワードは、アクセス開始から24時間有効です。サイトはイタリア語か英語を選択できます。ExecutiveやAV Salottinoクラスのお客様は、発着駅のラウンジFRECCIAClub (ローマの場合はテルミニ駅)でフリーWi-Fiを利用できます。

一方、最近人気のItaloは、ローマではテルミニ駅ではなくティブルティーナ駅とオスティエンセ駅から発着しますが、もちろん2012年の開通時からフリーWi-Fiを導入しています。ポータルサイトItaloliveにアクセスし、列車のチケット番号(Codice Biglietto)を入力するか、すでにイタロのサイトに登録している場合は、ログインするときのユーザーネーム(登録メールアドレス)とパスワードの入力でアクセスできます。発着駅の待合室Casa Italoでは、イタロのサイトに登録していれば、ポイント制度Italo Piùの会員番号提示で、フロントでユーザーネームとパスワードをもらってWi-Fiにアクセスできます。サイトはイタリア語か英語の選択ができます。

また、最近改装して店舗も増えきれいになったローマのテルミニ駅でもフリーWi-Fiサービスが始まりました。

もしイタリアの携帯を持っていたら

公共の場所のフリーWi-Fiはまだいろいろあるのですが、現状としては、ユーザー登録時にパスワードを受け取るためのイタリアの携帯番号が必要というケースがほとんどです。私の友人は、ローマのマクドナルドから「一生のお願い!イタリア携帯の番号貸して~!」と日本の携帯で電話してきたことがありました……。そこで!イタリアの携帯番号を貸してくれる友達を持っている方(は特殊なケースとして)、そしてイタリアリピーターの方でプリペイド式のイタリアsimを持っていたり、イタリア携帯をレンタルする方への情報です。

ちなみにそのマクドナルドでは、イタリア(国番号39)、フランス(国番号33)、スペイン(国番号34)、ドイツ(国番号49)、ギリシャ(国番号30)の5か国のいずれかのsimを持っていればユーザー登録をすることができ、時間無制限でWi-Fi利用できます。レンタルした携帯番号が上記の国番号だったらラッキーです。

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roma wirelessの初期画面

街中でのフリーWi-Fiならroma wirelessというネットワークがあります。スペイン広場、トレヴィの泉、真実の口やナヴォーナ広場などの観光地を網羅しており、1日2時間まで使えます。サイトで事前登録できますが、要イタリア携帯です。

 

ユーザー登録なしで無制限に見ることができる便利なサイト

一方、ここでぜひご紹介しておきたいのは、ユーザー登録せずに誰でも利用できるDigit Romaの便利なサービスです。ホットスポットでは、Comune di Roma, Roma Capitale Turismo(ローマ観光情報)、Musei in Comune(カピトリーノ博物館など、ローマ市立博物館のポータルサイト)、060608(ローマ市の観光サービスサイト)、ATAC(ローマの地下鉄・バス会社)など15のサイトには、時間無制限でアクセスできます。観光客にとっては役に立つサイトばかりですので、利用価値大です。

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ATACの初期画面。ネットにつなぐ場合は一番下のNaviga su Internetをクリック

そしてその ATAC WiFiでは、バスのターミナルやトラム(2, 3, 8番)の車中、電子掲示版のあるバス停な ど60か所以上のホットスポットで、ATACやRoma Capitale Turismoのサイトに無制限にアクセスできますが、ユーザー登録(roma wirelessと共通、要イタリア携帯)をすれば、1日1時間までフリーWiFiを利用できます。

Wi-Fi事情は常に進化しているので、今後随時情報を更新していきたいと思います。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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