ポルシェ/ポルシェ

ケイマンはモダンスポーツの“メートル原器”(2ページ目)

兄弟車ボクスターと並んで、モダンスポーツカーの核心にあるケイマン。よくできたミッドシップクーペでしか味わえない感覚。街乗りからワインディングまで、普段着スポーツカーとして最高レベルのパフォーマンスが用意されています。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド


よくできたミドシップクーペでしか味わえない“その感覚”

ポルシェケイマン

ケイマンは最高出力275ps/最大トルク290Nmを発生する2.7L水平対向エンジンを搭載。ケイマンSは325ps/370Nmの3.4L水平対向エンジンとなる

ボクスターには、当然、オープンエアクルーズという、必須とは言わないまでも、あれば極めてドライブがスポーツに近づく魅力があるわけだけれども、ケイマンにはそれを補って余りある、クーペボディに特有の身のこなし=運動性能があった。

動き出せば、これぞ人馬一体!

ドライバーの上半身は、ダッシュボードより前の部分、主に前輪、と繋がっていて、前半分を抱え込むようだ。同様に、下半身は、背骨から腰にかけてのシートバック面で背後のパワートレインおよび後輪としっかり繋がっている。

その感覚は、よくできたミドシップクーペでしか味わえないもの。それはまるで、フロア下に潜りこみ、ケイマンという着ぐるみを被って道路にぺたりと座り込んで走っているかのよう、である。

ボクスターもほとんど似たレベルに達しているが、頭上の力が抜けているぶんだけ、一体感はわずかに落ちる。そのぶん、風が当たって、心地よいわけだが。

ポルシェケイマン

前方に向けて上昇してゆくデザインのセンターコンソールを採用。ステアリングとシフトの距離を短くすることで、よりスムーズなシフト操作を可能にするという。PDK仕様のステアリングには前後に押すタイプのシフトスイッチに加え、オプションでパドルシフトも選べる

そこまでの一体感を与えてくれるスポーツカーといえば、ほかに一連のロータスモデルくらいしか見当たらず、しかもロータス以上に実用性があって快適、というわけだから、文句のつけようもない。

ケイマンは、モダンスポーツカーのメートル原器になった。
ポルシェケイマン

2つのスペースに分かれたリアラゲージの容量は合計約275L。フロントのラゲージは約150Lとなる

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