1~3の3段階でランク付けされ、等級1は建築基準法に定める対策が講じられているというレベル。等級2では2世代(おおむね50~60年)、等級3では3世代(おおくね75~90年)は大規模な改修工事をしなくても建物がもつレベルと見なされている。
なお、ここでいう大規模な改修工事とは、鉄筋コンクリートをまるごと取り替えるといったような大がかりな工事のことを指す。いわゆる「大規模修繕工事」とは異なるので注意したい。また、どの等級も日常の点検や補修がある程度行われ、大地震などの災害が発生しないことを前提にしている。
劣化対策等級のランクは主に「かぶり厚さ」と「水セメント比」との関係で決まる。「かぶり厚さ」とは鉄筋を覆うコンクリートの厚さのことで、かぶり厚さが厚いほど鉄筋がさびにくく、長持ちするといわれている。
もう一方の「水セメント比」はコンクリートを作る際、セメントにどれだけ水を加えているかということ。コンクリートはセメントに加える水が多いほど、工事の時に流し込みやすくなるが、その分強度が落ちて中の鉄筋がさびやすくなる。要するに水セメント比が小さいほど長持ちするというわけだ。
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