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NISA(ニーサ)導入の恩恵を受けるのはこの銘柄!

株式や投資信託などへの年100万円までの投資に関して配当や売却益にかかる税金が非課税になる「少額投資非課税制度」(日本版ISA)が2014年1月に始まります。日本証券業協会はこの制度の愛称を「NISA(ニーサ)」に決めました。この「NISA(ニーサ)」の株式市場への影響と、株価上昇が期待される関連銘柄は?

藤本 誠之

執筆者:藤本 誠之

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NISA(ニーサ)のメリットとデメリット

NISA(ニーサ)発表(出典:YOMIURIundefinedONLINE)

NISA(ニーサ)発表(出典:YOMIURI ONLINE)

まいど、相場の福の神こと藤本です。株式や投資信託などへの年100万円までの投資に関して配当や売却益にかかる税金が非課税になる「少額投資非課税制度」(日本版ISA)が2014年1月から始まります。日本証券業協会は4月30日、この制度の愛称を「NISA(ニーサ)」に決めました。

「少額投資非課税制度(日本版ISA)」とは、年100万円までの株式や株式投信への投資について売却益と配当を5年間非課税とする制度。配当や譲渡益に対する税率を20%から10%に引き下げている証券優遇税制が13年末に打ち切られるのに合わせて導入されます。

藤本は、この仕組みは悪い言い方をすれば、「塩漬け株製造装置」または「投資資金固定装置」だと思います。なぜなら、1年に投資金額で100万円分しか非課税枠がなく、その非課税枠の再利用が不可能だからです。

例えば、この「NISA(ニーサ)」を利用して、投資した場合を考えてみましょう。投資が上手く行かず、評価損を抱えている状況になれば、ほとんどの投資家は損切りをせず、そのまま塩漬けをして中・長期投資を続けるでしょう。また、上手く行って評価益が出るような状態となっても、利食いをする投資家は少ないと思います。途中で利食いをしてしまうと、その後に別の投資対象に投資を行っても、非課税枠が残って無いと課税対象となってしまうからです。そうすると、どうしても、中・長期でじっくりと投資を行うことになり、結果として失敗すれば「塩漬け株製造装置」になり、上手く行っても「投資資金固定装置」になると言うことです。

金融機関としては、売買を重ねての手数料稼ぎができませんので、株式や上場投信(ETF)などより、保有しているだけで信託報酬が見込める株式投信の販売に注力すると考えられます。

株式市場への影響は?

株式市場への影響を考えると、大きなプラスになるでしょう。直接、株式を保有しなくても、株式投信を通じて日本株式市場への資金流入が期待されるからです。また、同じく投信を通じて、海外の債券などへの投資も増えることになり、円安要因となる可能性もあるからです。

もちろん、来年1月から「NISA(ニーサ)」を通じての投資が一気に膨れ上がるとは思いませんが、少しづつ中・長期の投資資金が入り、その資金が固定化されれば株式の需給面にプラスの影響があるでしょう。

NISA(ニーサ)で儲かる関連銘柄とは?

それでは、関連銘柄を考えてみると、実は金融機関はあまり儲からないと思います。「NISA(ニーサ)」の口座は1人1口座しか開設できず、口座獲得競争が熾烈になるからです。また、たとえ獲得できたとしても、1年間に100万円、5年間で500万円の上限があるので、1口座当たりの収益は多くを望み難いからです。競争が厳しい金融機関より、システムを提供しているシステム会社の方が妙味がありそうです。その中で今回は、最大手の【4307】 野村総合研究所 (東証1部) に注目しました。

【4307】 野村総合研究所 (東証1部)

野村総合研究所undefinedHP

野村総合研究所のホームページ

野村証券系列のシステム・コンサルティング会社です。当然、金融機関向けのシステム開発には強く、今回の「NISA(ニーサ)」に関しても、様々なシステム開発を受注することになります。また、アベノミクス相場で株式市場が活況ですが、証券会社でもシステム強化が必要となるため、アベノミクスで儲かる銘柄とも言えます。

■株式データ
株価 2917円(5月1日終値)
単元株数 100株
予想PER(連結) 21.8倍
PBR(連結) 2.26倍
時価総額 約6563億円

日足チャート(出典:Yahoo!ファイナンス)

日足チャート(出典:Yahoo!ファイナンス)

■株価の推移
昨年11月13日の安値1579円から、大きな押し目らしい押し目も無く、きれいな右肩上がりの堅調相場が続いています。「押し目待ちに押し目なし」の相場格言どおりの展開です。アベノミクス相場が続けば、さらに上値追いの展開が期待できそうです。


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