縁日ですくった金魚、どうやって飼う?
縁日ではお馴染みの金魚すくい。この後、自宅に金魚を連れ帰ったは良いが、飼育の仕方が良くわからないなんてことはないだろうか?
本来金魚は丈夫な魚!すぐ死ぬはずはない
金魚のことを、弱い生き物だと思っていないだろうか? 夜店で金魚をすくって持ち帰ってもすぐに死んでしまう、と言った声をよく耳にする。しかし、本来金魚は、丈夫で飼い易い魚(特殊な飼育を強いられる種類も一部いる)。そのような丈夫な金魚のはずなのに、“金魚すくいの金魚”は、なぜ長生きしないのだろう? これには、2つの問題が考えられる。
金魚に問題がある
金魚すくいという性質上、金魚は複数の人間に追いまわされた挙句すくわれる。金魚の体表には細かな傷が付くだろうし、当然ストレスを感じて弱っている。また、飼育知識のない人間が、1つの商品として提供していることも魚を弱らせる一因。
健康な金魚を買いたいのであれば、管理の行き届いた専門店での購入がベストだが、そういってしまっては見も蓋もない。せめてフラフラ泳いでいる弱った金魚は避け、元気そうな金魚をすくってくると良いだろう。つまり、活発に泳いでいる、すくうのが難しそうな金魚に狙いを定めるべきだ。
飼育する側の準備不足
金魚をすくって来るという行為は、概ね突発的な出来事だと思う。飼育する側に飼育設備、知識の準備といったものがないまま受け入れられるので、適切な対応がされていないことが多い。結果、さらに金魚を弱らせてしまう。
すくった金魚の受け入れ方のコツ
まず、金魚を入れる容器と飼育水を準備する。水槽が望ましいが、なければ洗面器やリンゴ箱のような発砲スチロール箱など、口の広い器を代用。水量のあるものが良く、できれば簡単なろ過器かエアーポンプがあるとさらに良い。水道水には消毒用のカルキが混入されているので、そのまま金魚を放すと死んでしまう。カルキ抜きがあれば中和を、なければ一晩汲み置いた水、または1時間程度エアーレーションした水を使用する。
1日程度なら金魚は袋のまま直射日光の当たらない涼しいところにおいておけば大丈夫なので、準備ができたら容器に放す。その際、水1リットルにつき粗塩を1グラム入れると、金魚の代謝があがり病気の予防に繋がる。これはぜひ実践したいテクニックだ。ただし、必ず粗塩を使用すること! 食卓塩には余分な添加物が入っているので不可。
餌の与え方のコツ
普段の管理の注意点としては、1~2日に1回食べ残しの無いように餌を与える。多くの人が餌の与えすぎで水を汚し、水質悪化から魚を殺してしまうので少なめに与えるのがコツ。 その後はできるだけ早く水槽を準備して、適切な環境に移行するとよいだろう。洗面器などの容器は、あくまでも一時的な退避場所なので、下記関連記事を参考に適切な飼育環境を整えてあげたい。
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