FX・外国為替証拠金取引/FXの初心者向けテクニック(基礎編)

FXで外貨を長期保有する際のポイント

FXは、長期保有でも短期売買でも対応できる、非常に便利な外貨投資手段です。ただし、長期保有にしても短期売買にしても、それぞれに合ったリスクの取り方をしなければなりません。ちなみに長期保有の場合は、レバレッジを低めにして、スワップポイントの高い通貨を選ぶのがコツです。

内田 まさみ

執筆者:内田 まさみ

FXガイド

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FXで長期投資するときのレバレッジは2~3倍で

多くの人は、FXを短期売買のツールとして考えていると思いますが、実は外貨を
FXを長く持つポイントは……

FXを長く持つポイントは……

長期保有するためのツールとして使うこともできます。要は、外貨預金の感覚で活用するというものです。

長期保有で最大のリスクは、為替レートが大きく変動したことによって損失が膨らみ、強制ロスカットされてしまうことです。強制ロスカットされたら、ポジションを持ち続けることができません。つまり長期保有できなくなるということです。

そうならないようにするには、どうすれば良いのかというと、必要以上のリスクは取らないということです。FXの場合、為替変動リスクの高低はレバレッジによって決まります。したがって、長期保有する場合には、レバレッジを必要以上に高めないことが鉄則になります。

どのくらいのレバレッジでポジションを持てば良いのかということですが、外貨預金と同じリスク度で運用するなら、レバレッジをかけずにポジションを持ちます。これなら、大きく為替レートが動いたとしても、そう簡単に強制ロスカットには遭わないでしょう。もし、レバレッジを高めるとしても、せいぜい2~3倍程度に抑えておくのが無難です。

利回りベースでリターンを考えること

長期保有の場合、短期売買とは違って、キャピタルゲインは二の次。大事なのは、スワップポイントを着実に獲得していくことです。つまり、利回りベースでリターンを考える必要があります。

たとえば、豪ドル/円の買いポジションを持ったとします。4月8日時点のスワップポイントは、1万豪ドルにつき、1日で70円前後です。ということは、365日で2万5550円。ちなみに同日の為替レートは、1豪ドル=102円前後ですから、これを利回り換算すると、年率2.504%になります。

かつては利回りベースで年率4%台だった豪ドルのスワップポイントですが、このところ、急激に円安が進んだことで、同じ1万豪ドルでも、円ベースの元本が大きくなっています。1豪ドル=70円であれば、スワップポイントが同じでも、年率3.65%になりますが、昨今のように100円を超えてくると、分母が大きくなる分、利回りは低下せざるを得ません。

そこで、もう少し利回りを高めたいのであれば、2~3倍までレバレッジを高めたうえで、ポジションを持ちます。年率2.504%でも、レバレッジを2倍にすれば年率5.008%になりますし、3倍であれば年率7.512%になります。もちろん、レバレッジを高めれば、それだけ強制ロスカットされるリスクも高まりますが、3倍を上限にすれば、そう簡単に強制ロスカットはされないでしょう。

ちなみに、1豪ドル=102円で1万豪ドルのポジションを3倍のレバレッジで持った場合、強制ロスカットされる水準は、1豪ドル=74円80銭になります。過去の為替レートを見て、この水準まで行く可能性があるのかどうかという点を考慮しながら、レバレッジを決めます。もし、この水準まで円高が進む可能性があるならば、レバレッジを2倍程度に抑えます。

なお、昨今の状況に照らして考えると、円安が進む一方、海外の金利はあまり上昇していないので、どうしても利回りは低くならざるを得ません。海外の金利がある程度、上昇するまでは、長期保有の戦略を取るのが難しいと考えた方が良さそうです。

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