一太郎やATOKで有名なジャストシステム(4686)の
株価が2倍になったのはナゼ?
ジャストシステム(4686)の業績が堅調です。株価はこの数ヶ月で2倍以上に。その理由とは何か?決算書から読みといてみましょう。【図 ジャストシステムの株価推移】
過去の大赤字から復活後も
1株価値に比べて超割安水準にあった
ジャストシステムという会社、知っていますか?この会社を知らなくても「一太郎」ならご存知でしょう。ジャストシステムは一太郎などのソフトを開発・販売している会社です。他には、私も利用しています「ATOK」(日本語の変換ソフト)や、「ホームページビルダー」なども開発・販売しています。ジャスダックに上場しており、売上高は129億円(2012年3月期)と小規模です。実は、このジャストシステム。過去、大きな赤字を連続して出してきました。
2007年3月期、30億円の営業赤字。
2008年3月期、39億円の営業赤字。
2009年3月期、10億円の営業赤字。
営業赤字とは、本業が赤字ということですので、企業にとっては深刻な状態です。この頃は、株価も低迷していました。(下グラフ参照) 2009年3月末時点では、1株価値は84円。株価は334円(決算発表の月末)でした。ところが、2010年3月期に状況は大きく改善しました。キーエンスと資本・業務提携し、経営者の変更がありました。そして、営業利益が22億円の黒字に転換したのです。これにより1株価値は512円まで上昇しましたが、株価は315円(決算発表の月末)と低迷したままでした。
【図 ジャストシステムの株価と1株価値】
そして、株価は上昇するどころか、下落を続け、2011年10月26日には127円まで下落してしまったのです。しかし、業績は堅調で、翌年には、18億円の営業黒字。その翌年には25億円の営業黒字を達成しました。業績が回復し、1株価値が6倍にも上昇したのに、株価は低迷したまま。ここにチャンスがありました。
株価が上昇したきっかけは?
その後、じりじりと株価が上昇し始めます。2012年11月16日の終値は227円でした。この時点でも底値からは79%も上昇していましたが、1株価値と比べれば、十分に割安でした。この日、衆議院が解散してから、スルスルっと株価は上昇していき、2013年1月9日には622円の高値をつけました。株価が底をうってから(2011年10月26日、127円)、大きく上昇して622円をつけるまで、1年3ヶ月です。1年3ヶ月で4.9倍。
1株価値をきっちり見極めることができれば、大きく値上がりする株を見つけるチャンスがあります。ちなみに、今の1株価値は、ざっと563円。もう割安じゃないですね。
皆さんも、1株価値からみて割安なものを探してみませんか?
まだまだ2倍、3倍になる株を探すチャンスはありますよ!