ランチュウ型の金魚
高級金魚の代名詞とされている金魚の王様です。丸型の体型に背びれのないのが最大の特徴とされています。肉瘤は発達するタイプとそうでないものがあります。
金魚の王様「ランチュウ」
体型、サイズ、発色が良い成魚は数万単位で取引されることもある高級品。日本中に沢山のファンを持ち全国各地でランチュウ専門の品評会なども行われています。春になるとペットショップや金魚の専門店に当歳のまだ色変わりしていない「黒子」が並びます。この黒子を数百円で購入し、それぞれ志向を凝らした飼育方法で立派なランチュウに育て上げるといった愛好家の方が数多くおられます。品評会レベルまで立派に育てるには餌やり、水質面などかなり手の混んだ世話が必要となります。
「桜錦」と「江戸錦」
ランチュウと東錦を交配させ固定化した種。ランチュウ型の体型にキャリコ模様のモザイク透明鱗が特徴。尾が長いものを「京錦(キョウニシキ)」と呼ぶ。
ランチュウと江戸錦を交配させ固定化した種。紅白の更紗模様のモザイク透明鱗がその特徴。尾が長いものを「京桜(キョウザクラ)」と呼ぶ。
珍種の「茶金花房」
鼻の部分が房状に肥大した金魚。背びれのないランチュウ型の物を「中国花房」、背びれのあるものを「日本花房」として分類されている。
両目の水泡がトレードマーク「水泡眼」
昭和中期に中国から輸入された、独特の容姿を持つ金魚。特徴はなんと言っても両目の側につく水泡状でリンパ液の入った袋。飼育は比較的容易だがその特徴である水泡が破れてしまうことがあるので、水槽のレイアウトには気を使う必要があります。
上向きで出目の「頂天眼」
出目金のように眼球の周りが突出し、目が完全に上向きになっているタイプの種です。水泡眼と同じくトリッキーな容姿が特徴です。口の細い亀の中で何代も飼育するうちに目が上向きになってきたという中国の逸話がありますが、遺伝子解析の結果、比較的初期にフナの仲間から変異して出来た種のようです。
種類の多さは金魚の存在意義と言っても過言ではない!?
ここに上げた金魚の種類は代表的なほんの一例です。レア種も含めればその作出過程、色彩、体型、産地などからさらに多くの種類に分類されます。この種類の多様さは、人の手によって観賞魚として作出されてきた金魚という生き物の大きな特徴と言えるでしょう。ほんと、調べれば調べるほど、金魚って奥深いですよ。