家づくりを通じて幸せになる家族の共通点 前編
~そうでない家族の5つの共通点~
家族の一人ばかりが盛り上がると、どうしても周りはついていけなくなり、家づくりにおいて大切なコミュニケーションが一方通行になってしまいます
奥様やご主人のどちらか一方が家づくりに躍起になっていて、家族皆を展示場に引っ張っていったり、いつの間にか営業マンなどと話を進めていたりして家族でびっくりするのがこのケースです。特に自分の思い通りの家にしたいという思いが強ければ強いほど、出来上がった後の家に対しては、家族の誰もが愛着が持てなくなるケースが多いです。リビングの壁紙をピンク色にしたという奥様もいましたが、そのせいか、ご主人はリビングにあまりいつかなくなったと伺いました。ご主人はどういった気持ちだったのでしょうか。家は家族で住むことが基本になる場所なので、独りの思いが強すぎることでバランスを崩してしまうのです。
その2)「家は買うもの」という感覚が強い
「家を買う」という感覚で家を手に入れた人たちにインタビューをしたことがありますが、「1年で家に飽きてきた」と答え方が8割近くいたのにはびっくりします。これは購買心理にも基づく部分ですが、家を手に入れることが目的になってしまうと、家を手に入れたとたんにモチベーションが発揮できなくなるのでしょう。モチベーションが下がってしまうのは、大きなマイナスポイントになってしまいます。
その3)手に入れる動機が損得勘定になっている
「プランが無料で手に入る」「今月末までに契約すると数十万円のコストダウンになる」「今なら展示している家具も一式セットでプレゼント」など、家づくりをする際は、金銭的にまつわる色々な情報で感情が揺さぶられます。家を提供する売り手側は、家を買って欲しいという思いがありますから、こういった情報は今後もどんどんと出してくるでしょう。「今日中に決めていただかないと、この家の情報は次の方に話を持っていきます」と言われて、建て売り住宅をその日に契約してしまった方が、「よく見ないままどうして契約してしまったの」と嘆いていました。損得勘定が一番の動機の場合は、こういった時に感情が揺さぶられてしまうものです。
その4)暮らしのイメージが希薄
「実際に家が出来たら、どこに家具を置けばいいか悩んでしまいます。なぜもっと設計の時に、暮らし方をイメージしてレイアウトを考えなかったのかしら」「家が完成してはじめて分かったのは、全然収納するところが少ないということとしまいたい場所に収納がないということ。とてもストレスなんです」など設計の時に暮らしのイメージが希薄だったがために、住み心地の悪い家になっている人もいます。家づくりには押さえるべき点がたくさんありますが、「暮らしのイメージ」を押さえておかないと、住んでからストレスの多い家になる可能性が高いのです。
その5)家のことが好きだという感覚が薄い
せっかく家が手に入ったのに「家は帰って寝るだけ」「親の介護をするのが主体だから」「会社から近かったのでこの家にしただけなので」という感覚の人がいます。こういう人たちは「家を通じて幸せを実感したい」という意識自体がないため、家での幸せ感を感じる機会がほとんどないと言っても過言ではないでしょう。
いかがだったでしょうか?これまで関わってきた家づくりを通じて、家のことが好きだという家族ほど幸せそうな姿を垣間みてきました。では、どうすれば家のことがそれだけ好きになれるのでしょうか?後編では「幸せになる家族の5つの共通点」としてそれらをお話ししていきます。