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ホテルで見かけたワンちゃんの椅子空間。

【 石川尚のスケッチ・コラム『椅子のある風景』#22】20年振りに訪れたカナダ・バンクーバーから贈る第1弾。ダウンタウンは驚く程変わっていましたが、以前のままの素敵な椅子風景がそこにありました。

石川 尚

執筆者:石川 尚

ファニチャーガイド

石川尚のスケッチコラム「椅子のある風景」#22

日本のホテルではまず在り得ない光景



どこにいても、「何気なくある椅子」が気になる。そして、その場所、空間の一部になりきっている風景がそこにある。




今回カメラにおさめた椅子のある風景、思わず微笑んでしまうでしょう。

そう、身体を預けて気持ち良さそうにしているワンちゃんと自分専用のソファ。
サイズは20cm程の座高、幅は1m、奥行60cmくらい、しかも黒革張り。両サイドがソファのアームのように持ち上がっていて、絶妙な顎おきとなっている。
ペットショップで扱っているのかどうかはわからないが、ちゃんとデザインされているディテールに納得ができる。

この空間、実はカナダ・バンクーバーのホテルロビーである。
右側の茶色の家具はホテルコンセルジュのカウンター。
コンセルジュ同様、お客様をおもてなしする為にここにいるのだろうか?
実際尋ねてみると、「Mavis」と 「Beau」という二匹のワンちゃんがいて、ご宿泊のお客様は、ご希望であれば、このフェアモントの犬とお散歩できるとのこと。
日本のホテルではまず在り得ない。
旧英国領だったバンクーバーは犬との共存共栄のルールが徹底しているのだ。
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