睡眠/眠気のコントロール法

これでバッチリ! 仕事中の眠気解消にお勧めのワザ

眠気対策は、対抗するか身を任せるかの2つに分かれます。眠気を減らすには、カフェインやガムのほかに、日光浴やおしゃべりもお勧めです。どうしても眠気から逃げられないときは、思い切って眠ってしまうのが良いかも。

坪田 聡

執筆者:坪田 聡

医師 / 睡眠ガイド

眠気に対抗して頑張る

コーヒー

いくつかのワザを合わせて行うと、さらに有効です

日中に眠気と闘わなくてよいように、夜、十分な睡眠をとることが基本ですが、そうも言っていられません。ここでは、頑張るビジネスパーソンのために、手軽に目立たずできて、効果が実証されている眠気覚ましの方法をご紹介します。
  • 日光浴
強い光には眠気を覚ます効果があります。外で直射日光を浴びれば、一気に眠気が減ってきます。屋外に出られないときは、なるべく窓際へ行って外を眺めましょう。太陽の光はタダで毎日、利用できるのがうれしいですね。夜はコンビニエンスストアなどの明るい店で買い物をすると、睡眠ホルモンのメラトニンが減って眠気が和らぎます。
  • 会話
一人で仕事をしていると、いつのまにか眠りに落ちてしまうことがあります。そんな時は何でも良いですから、上司や同僚に相談をしてみましょう。人の話を聞いて考え、自分が話すことで、脳のいろいろな部分が働き始めて眠気がなくなります。コーヒーブレイクでの楽しいおしゃべりも、効果的です。
  • カフェイン
目覚めている時間に比例して、脳に睡眠物質がたまってきます。睡眠物質が増えると、脳が休もうとして眠気が強くなります。カフェインは、脳にたまった睡眠物質の働きをブロックして、眠気を感じなくしてくれます。ただし、効くまでに30分ほどのタイムラグがあるので、早めにとるのがお勧めです。
  • アイソメトリックス
関節を動かさずに筋肉を収縮させる運動が、アイソメトリックス(等尺性運動)です。ほかの運動と同じく、交感神経が活発になり血圧や体温も上がるので、目がさえてきます。胸の前であわせた両手を押し合ったり、こぶしを力いっぱい握ったりする運動なので、退屈な会議でも目立たず実行できます。
  • かむ
ガムやスルメ、塩昆布などをかんでいると、目が覚めてきます。これは、リズムよくかむことで、脳を目覚めさせるセロトニン神経が活性化されるためです。ガムの場合、刺激が少ないものでも覚醒効果がありますが、ミントなどの刺激があるものはさらに効果的です。
  • 冷水での洗顔
冷たい刺激が交感神経を活発にして、覚醒度を上げてくれます。冬なら外に出て冷たい風に吹かれると、同じ効果があります。冷たい刺激には即効性がありますが、作用時間が短いのが残念なところです。

眠気を減らすには、脳のエネルギー源であるブドウ糖を補充することも大切です。ですから、おしゃべりしながらお菓子を食べて、カフェインをとれば1石3鳥になります。セロトニンを活性化するリズム運動には、かむこと以外にウォーキングや腹式呼吸、歌を歌うこともあります。

眠気に身を任せて居眠りする

仮眠

仮眠をとると、その後の仕事の能率が上がります

眠気にはリズムがあります。1日の中でもっとも眠気が強くなるのが、午前2~4時ごろです。この眠気のピークのために、私たちは夜に眠るのです。もう一つ、午後2~4時にも眠気のピークがきます。こちらは午後の居眠りを誘います。

日本では会社や学校での居眠りを良いことと思う人は、まだ少数派です。しかし、本当にできるビジネスパーソンは、うまく昼寝(パワーナップ)をとっています。また、人生を楽しむ人が多い南ヨーロッパや熱帯地方では、シエスタという昼寝を習慣にしている人がたくさんいます。

仕事中に眠気に勝てなくなったら、いさぎよく眠気に身をゆだねて、居眠りしてはいかがでしょう。トイレや公園、喫茶店などの人目につかないところで、座ったまま仮眠してください。目をほんの1分間つぶるだけでも、外界から入る視覚情報をシャットアウトして、脳をリフレッシュできます。

少しまとまった時間が取れるなら、昼休みから午後3時までの間に、20分ほど昼寝をしましょう。午後の眠気を先取りして、高い覚醒度を保てます。昼寝の前にカフェインをとっておくと、さらに目覚めがスッキリします。長い昼寝や夕方以降の昼寝は夜の睡眠に悪影響を及ぼすため、昼寝のタイミングや長さには注意してください。

【関連サイト】
眠気のコントロール法
1分仮眠法
Facebook 睡眠ガイドのページ
【編集部おすすめの購入サイト】
楽天市場で睡眠用品を見るAmazon で睡眠グッズを見る
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
免責事項

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます