カフェ/渋谷・恵比寿・原宿・表参道のカフェ

FUGLEN TOKYO(フグレン・トウキョウ)…代々木公園(2ページ目)

コーヒーが世界最高水準にある国として知られるノルウェーの首都オスロから、小さな素晴らしいカフェがやってきました。高品質のコーヒーバー+カクテルバー+ヴィンテージデザインの家具という3つの要素を融合させた店内には、ノルウェーならではの時間が流れています。

川口 葉子

執筆者:川口 葉子

カフェガイド

高品質な三要素=コーヒー、カクテル、ヴィンテージ家具

オスロのFUGLENは3人のエキスパートの共同経営。1人はノルウェーの2007年度バリスタ・チャンピオンであるEinar Kleppe Holthe (アイナル・クレッペ・ホルテ) 。もう1人はノルディック・カクテル・チャンピオンシップで優勝経験を持つHalvor Skiftun Digernes(ハルヴォール・シフトゥン・ディーゲルネス)、そしてヴィンテージ家具やインテリア雑貨のコレクターであり、FLUGENのマネージャーをつとめるPeppe Trulsen(ペッペ・トルルセン)。
オスロのFUGLEN店内

オスロのFUGLEN店内

1963年創業の歴史あるカフェだったFUGLENをペッペとアイナルが買い取り、ハルヴォールを加えた3人で斬新なスタイルを創出しました。3人が各自の得意分野で実力を発揮し、昼はとびきりおいしいコーヒーバー、夜はカクテルバーとして活用できるその空間が、もう一面ではノルウェーの50年代、60年代の家具のショールームという役割も果たしているのです。

北欧では長い冬を室内で過ごすために室内装飾が発達したと言われますが、フィンランドやデンマーク、スウェーデンなどの有名なデザイン国の陰で、ノルウェーのデザインはあまり知られていません。50~60年代以降にデザインの停滞期があったのだと、2度目にFUGLENを訪れたときにカウンター席で偶然に隣り合わせたモノクル誌の人が教えてくれました。

オスロのFUGLEN

オスロのFUGLEN

その理由は、北海で油田が発見されて外貨を稼ぐ必然性が薄れ、『デザインによって付加価値をつけた工業製品を頑張って輸出する必要性がなくなったからでしょう』。(『ノルウェーのデザイン』 著:島崎信/誠文堂新光社刊/2007年)
また、派手な自己アピールを苦手とするノルウェーの人々のシャイな気質も無関係ではなかったようです。

本国でさえ忘れられ、無造作に捨てられようとしていたノルウェーの古い家具たち。あらためて視線を向ければ、それらはなんと心を惹きつける姿をしていることか! FUGLENのオーナーには「ノルウェーモダン」の良さをもう一度見直してほしいという熱い想いがあったといいます。

東京店のオーナー、小島さんにお話をうかがいました。次ページでお伝えします。
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