HUDユニット取付時はサンバイザーを外す必要が
ただし、注意しなければいけない点も多々ある。まず、HUDを装着するには、サンバイザーを外さなければならない点。個人的には、この点がどうにも気になる。というのも、横からの日よけをけっこう使うからだ。いちおう、HUDユニットにも小さなサンバイザーはついていて、これを倒すとHUDの情報は見えなくなるのだが、正面からの日差しは防げるようだ。しかし、サイドに回すことはできないので、もしHUDを導入するなら、サイドからの日よけ対策を考えたい。
HUDの表示切り替え等はステアリングリモコンで操作
逆に、ミニバンのようにルーフが高いクルマの場合は、コンバイナーの位置が高くなりすぎてHUDの情報を見るのにかなり上を見上げなければならないだろう。
レガシィでさえ、シートを最大に上げて普段乗り慣れないポジションで運転しているのにも関わらず、HUDのルート情報と外の景色はシンクロしないのだから、ミニバンともなるとなおさらだろう。このあたりは、購入前に何かしらの手段で確かめたほうがいいと思う。
あと、HUDに限らず、新サイバーナビ全体にいえることだが、操作レスポンスに期待してはいけない。確かに従来モデルに比べて電源オンから地図が立ち上がるまでの時間は大幅に短縮されたのだが、それ以外の操作レスポンスは速いとはいえない。
たとえばルート探索にかかる時間。従来モデルよりも速くなったとはいえ、他のナビに比べると2~3倍程度の時間がかかってしまう。また地デジのメニュー表示やチャンネル切り替えも、正直いって遅い。
ルートの質と渋滞情報を重視する人にオススメ
ただし、ルート探索に時間がかかるのは、多くの情報を反映した上で、目的地まで早くたどり着くルートを一発目に提示しようという真面目さからくるもので、ルートの質の高さと目的地までの所要時間の正確さはさすがである。その引き替えなので、多少、大目に見たい点ではある。そのあたりを気にしないならば、機能は最先端である。たまにドライブに出かける程度の人なら、ここまでの高機能は要らないと思うが、クルマに乗る頻度が高く、ルートの品質と渋滞情報を重視する人にはカロッツェリア・サイバーナビに代わるものはない。HUD付属タイプは一部の新しいモノ好きなら興味をそそられるところだろうが、ベーシック・タイプのオプションの通信モジュールを加えたものが、コスト的にもっともお安く、実用性も高いと思う。
【関連サイト】
パイオニア カロッツェリア
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