T.MBH「くるみ ペンポーチ」9600円
良質な素材を高い技術と卓抜したアイディアで、他には無い革製品に仕立てていく、岡本拓也氏のブランドT.MBHの「くるみ ペンポーチ」は、ブッテーロという革の魅力を味わうための、シンプルなポーチ。T.MBH製品としては画期的に買いやすい価格も魅力的ですが、それ以上に、ブッテーロの質感としなやかさを利用した、フレキシブルにサイズが変わるポーチの汎用性の高さが、特筆すべき点。切った革を一点だけ縫い合わせて、後はそこに残った革を通して内容物を包むように収納する(だから「くるみ」です)シンプルな構造ですが、このシンプルさは、ブッテーロの革の張りがあってこそ。しなやかで張りがあるため、中のモノの量によってマチが常に必要最小限のサイズになるわけです。ペンケースは色々ありますが、このポーチの場合、もちろん筆記具を入れるのに適したサイズではあるのですが、マチが広がるため、筆記具以外にも、例えばiPhoneのACアダプターのような高さがあるデジタルグッズの収納も可能。大量のペンを入れるも良し、数本のペンだけを入れてスマートなスタイルで持ち歩くも良し、デジカメやケーブル、バッテリーなどのデジタル周辺グッズをまとめて持ち歩くのに使うも良し、その幅広さは、「ペンポーチ」という名称が相応しい出来栄え。まるで革製の風呂敷のようなフレキシビリティと、大人の使用に耐える素材感とデザイン。持ち歩く小物を適当に放り込んでおく、そんな大人のポーチは、今までありそうで無かったものです。
VOX「Apache-II」2万9400円
かつて、ファントムというビザールギターがありました。最近では、東京事変のギタリスト浮雲氏が使っていたので、見た事がある方も多いと思いますが、何とも独特の形をした、言ってみればとても無駄の多いエレキギターです。ただ、その独特の形は今でも人気で、ファントムのオリジナルモデルはかなりの高値になっています。そんなファントムのデザインを復活させ、それだけでは飽き足らずに、中にアンプと2つのスピーカー、オーバードライブにチューナー、リズムボックスまで内蔵して、どこででもギター単体で演奏が楽しめるようにしたのが、VOXの「Apache-II」です。元々、変わった形のギターなのに、2台のスピーカーがピックガードの中に並んで、さらに不思議なルックスになっているのが、何とも味わい深い。ギターとしては、シングルボビンのピックアップが1基のみというシンプルな物で、テンションはやや低め。初心者が弾きやすい練習用ギター的な弾き心地です。ヘッドフォン端子が付いているので夜間でも安心して弾けますし、外部入力端子が付いているので、CDなどと合奏することも可能。リズムボックスがまた多彩なリズムを出してくれるので、メトロノームに合わせて練習するより気持ちよく弾けます。また、皆で歌う際の伴奏を弾く時も、リズムがあると弾きやすいし歌いやすいので皆で盛り上がれます。オールインワンで、このギターだけで音楽を楽しめるため、トラベルギターとしても十分の性能と言えるでしょう。何と言っても、リズム付きの演奏は、単に練習で弾いていても盛り上がります。内蔵のオーバードライブの歪み具合も良くて、うっかり何時間も弾き続けてしまいます。
次のページでは番外編的に気になったアイテムを紹介します。