人がプレイしているのを観るのは楽しい
子供の頃、友達や兄弟がプレイしているのを観るのは楽しかったですよね。ゲーム実況には、そんな感覚があるかもしれません。
さて、動画が容易に投稿できるようになると、ゲーム業界にもある新しい文化が生まれました。ゲーム実況動画、という文化です。ゲームをプレイしてそれにプレイヤー自身が実況をつけてニコニコ動画などの動画投稿サイトなどで発表する、というものです。
このゲーム実況という文化は、ゲームをさらに楽しむ新しい方法ですし、ゲームの面白さをユーザーからユーザーへと伝えていく力があります。しかし一方で、ゲームメーカーの著作物であるゲームの画面や音を勝手にWebで公開することには、問題もあります。また、そういった問題に対処しつつも、ユーザーの活動を盛り上げるというような取り組み始めるメーカーも出てきました。
うまく味方につければ、ゲームをさらに盛り上げてくれるかもしれませんが、一歩間違えば敵にもなってしまう、ゲーム実況。今回は、その面白さや問題点ついて、お話してみたいと思います。
1人だけど、たくさんとプレイができる生中継
風来のシレンはアクション要素がないので、みんなの意見を聞きながらゆっくりプレイできるのも、生中継向けでした。
これには実に面白い、そして新しい体験がありました。ガイドはもともとシレン5が好きではありましたが上手ではなく、原始に続く穴では30階ほどでゲームオーバーになってしまう程度の実力でした。最高でも、50階に1度だけ到達したことがあるだけで、99階制覇なんて想像もつきません。しかしそこは生中継ですので、観ている人からその場でアドバイスがもらえるんですね。あのアイテムを使おうとか、何階に店があるよとか、もう少しここで敵を倒していこう、とか。1人でゲームをプレイしているんですが、それでいて、何百人、何千人という人が観てくれて、ゲーム体験を共有するという不思議な感覚です。
生放送は結局約25時間ぶっつづけで行い、たくさんのアドバイスの甲斐あって99階に到達して終わりました。その時、ニコニコ動画のコメントには、シレン5が欲しくなった、遊んでみたいというコメントもたくさん流れ、ご協力いただいたチュンソフトの関係者からも大変に喜ばれました。
風来のシレンというゲームは、その面白さを伝えるのがなかなか難しいゲームですが、実況動画によってゲーム体験そのものを共有してしまうというのは、実によいゲーム紹介になったように思います。
しかし、全てのゲームがそううまく行くとは限りません。