ダイエットの基本/やせるダイエットの基本

生理前はなぜ痩せない?食べてないのに太る? 体重が増加する理由とダイエット方法

生理前は太ると悩む女性は多いですよね。女性の1ヵ月サイクルを活用した生理前のダイエット効率アップのコツ、生理前~生理中の対策法等、話題の豆乳ダイエットや効果的な運動などを詳しく解説しました。排卵期や生理周期をきちんと知ることが大切です。

和田 清香

執筆者:和田 清香

ダイエット・ボディケアガイド

生理前に太る理由!体重増加の原因やダイエット対策

生理前は気分だけでなく、体重も重くなってしまう時期

生理前は気分だけでなく、体重も重くなってしまう時期


ダイエットのために日頃は食生活に気をつけていても、生理前になると「イライラして甘いものが食べたい」「食欲が止まらない」……と悩む女性が多いもの。また、「やっとダイエットの成果が出てきたのに、生理前の食欲でこれまでの努力が水の泡に!?」なんて悩む人も多いようです。

そこで今回は、「生理前は太る」といわれる理由と対策方法に加え、「女性の体の1カ月のサイクル」についても詳しく解説していきたいと思います。
 
<目次>
 

生理前は太るのではなく、体内の「水分」で2kg前後増える

炭水化物や甘いものを急激に欲してしまい、体重も増加。自己嫌悪に陥る女性は多いはず。

炭水化物や甘いものを急激に欲してしまい、体重も増加。自己嫌悪に陥る女性は多いはず。


生理前の食べ過ぎで脂肪がついて太ってしまった……と思いがちですが、ホルモンの関係で体内の「水分量」が増えることで一時的に体重が増加します。「体脂肪」が増えて太るわけではありません。

ちなみに、この時期に増える体内の水分量は2000mlにもなるといわれているので、2kg前後=1~3kg増えるのは当然といえるでしょう。

もし、生理前後に体重を計ったら3~4kg以上増えてしまった、生理が終わっても増えた体重が戻らない場合は、生理前の食欲増加による食べ過ぎ、生理中の気分の落ち込みによる運動不足やストレス、生理前の便秘が解消されない等が原因の可能性があります。

「ダイエットを体重だけで考えるのは良くない!」というのがダイエットガイドとしての意見ですので、ふだんから体重だけではなく、体脂肪を計る習慣もつけるのがオススメです。

大事なのは、毎日できるだけ同じ時間帯、同じ条件で体脂肪を計る習慣をつけること。夜の入浴から2時間後ぐらいの寝る前は、体内の水分量が一番安定しているといわれていますので、この時間帯に測る習慣を持つのも良いでしょう。

そうすれば生理前に体重が増えても、「水分が増えただけ」と落ち着いて対処できるはずです。
 

生理前は女性ホルモンや月経前症候群(PMS)の影響で体重が増える

心と体に起こるトラブルは、女性ホルモン「黄体ホルモン」によるもの

心と体に起こるトラブルは、女性ホルモン「黄体ホルモン」によるもの


また、生理前に体重が増えたり、体がむくんで重く感じるのは、月経前症候群(PMS)の一部でもあります。PMSは病気ではなく、心と体に起こるトラブルの総称のこと。生理が始まる約2週間前頃から現れます。

このような不快なトラブルは、月経前に卵巣から多く分泌される黄体ホルモンという女性ホルモンによって起こります。黄体ホルモンの分泌が増えると、出血などによる栄養不足を補うために体は栄養を補充しようと働きます。黄体ホルモンには、細胞に水分・塩分を蓄え、脂肪の代謝を遅らせ蓄えようとする性質があるからです。 そのため、生理前は体重が増えたり、体が重く感じたり、むくみ、便秘、肌アレの症状が出る人が多いようです。

以上のことから、生理前は、太りやすく、心身ともに疲れやすい時期といえます。この時期に無理なダイエットをして「痩せない!」「体重が増えた!」などと、余計なストレスや疲労を感じるのはナンセンス。

「そういう時期なんだな」と思って、体をいたわりましょう。PMSによって気分が落ち込みやすくなりますが、深く悩んだり、無理をしたりしないようにやり過ごすのがベスト。生理後~排卵日までの「痩せやすい時期」が来たら、ダイエットも再開すれば良いのです。
 

それでも生理前に太りたくない人は「生理前豆乳ダイエット」

生理前に豆乳ダイエット

生理前に豆乳ダイエット


■生理前豆乳ダイエットの期間
生理が始まる7日~10日前から生理が来るまで
*生理が来たら飲むのを止めてもOK

■飲む豆乳の量
・1日200ml
*なるべく無調整のもの

■飲むタイミング
食前や間食に

豆乳には、小腸での脂肪吸収を抑えてくれる「大豆サポニン」、基礎代謝を活発にする「大豆たんぱく質」、むくみの原因となるナトリウムを排出する「カリウム」、腸内環境を整え老廃物の排出をサポートする「オリゴ糖」が豊富なので、必要以上に体に水分を溜め込まなくなります。それにより、生理前の体重増加を防ぐとともに、体のだるさや異常な食欲を抑えることもでき、ダイエットはもちろん、PMSの抑制にもつながります。
 

生理前の体重増加を食事で防ぐダイエット方法

お菓子をドカ食いするくらいなら、玄米のおにぎりを

お菓子をドカ食いするくらいなら、玄米のおにぎりを


「生理前豆乳ダイエット」以外にも日常的な食事や運動で、生理前の体重変動を抑えてくれる方法があります。

◆玄米、さつまいも、かぼちゃで血糖値を維持
まず、生理前~生理中はむしょうにお腹がすくので、少量を少しずつ食べるのも効果的です。その際、血糖値の維持に役立つ食材(玄米、さつまいも、かぼちゃ等)をコマメに食べると、満腹感が続くので、ドカ食いを防ぐことができて効果的です。 さらに、次の食材を使ったダイエットもオススメです。

◆グレープフルーツ
1日にグレープフルーツ1個を3食の食前に分けて食べる「グレープフルーツダイエット」。食物繊維たっぷりの薄皮ごとよく噛んで食べると満足感が得られるだけでなく、脂肪燃焼を促進する香り成分ヌートカトンとリモネンのダイエット効果を得ることもできます。

◆まいたけ
7日間食べてダイエットの成果を出す「1週間まいたけダイエット」です。食物繊維が腸内の老廃物排出や便秘解消を促し、まいたけだけに含まれる「MXフラクション」という特殊な成分が脂肪を燃焼し、ダイエット効果を高めてくれると言われています。

◆豆腐
主食であるご飯、パン、麺類を豆腐に置き換える「豆腐ダイエット」です。ご飯類よりも低カロリーなうえ、脂肪燃焼、代謝アップ、便秘解消効果の高い豆腐を、朝・昼・夜のうち1食だけ取り入れる方法なので、ストレスなく痩せ体質に近づくことができるでしょう。また、代謝を助けるビタミン類を補給するために、豆腐と一緒に野菜をたっぷり食べるのも痩せポイントで、脂肪分の多い肉や揚げ物は控えたほうがベターです。

その他、以下の点を意識するのも対策としてオススメです。

ストレスから体を守ってくれるビタミンB1、ビタミンC、カルシウムをたっぷり摂る
利尿作用(水分貯留対策)のある食品の摂取でむくみ予防
食物繊維の摂取で便秘解消

逆に避けたほうがいいのが以下です。ふだんはもちろんですが、生理前~生理中は避けましょう。

・コーヒーや紅茶など、カフェインの多い飲み物の過剰摂取はPMS症状の悪化につながるので避けましょう。
・当然ですが、断食や極端な食事量制限は血糖値を低下させ、生理前のドカ食いや暴飲暴食の原因になることもあります。
 

生理前の体重増加を運動で防ぐダイエット方法

ジョギングはゆったりとしたペースでOK

ジョギングはゆったりとしたペースでOK


体が重くなり始める「生理前2週間」に行う運動は、以下に注意しましょう。

・生理前であっても運動、エクササイズ、筋トレは積極的に行いましょう。ただし、生理前に体調がよくない方などは、過度な運動はストレスになることもあります。気分転換を兼ねた、軽いウォーキングから最適な運動量を探りましょう。

・血行が悪くなりがちで、むくみやすい時期。解消に効果的なのでストレッチ&マッサージ積極的に行いましょう。


運動とあわせて行いたいのが、「ぬるめのお湯にゆっくり浸かる」こと。体内の水分量が増えつつある時期なので、体が冷えやすくなっています。ぬるめのお湯にゆっくり浸かって体を温めると、生理痛の緩和やリラックス効果もあります。

次は、生理前2週間にやると効果的な運動を紹介します。

◆ジョギング
おしゃべりできるぐらいのゆったりとしたペースのジョギングでOKなので、20分以上続けましょう。20分×3回と分けてもいいので、1日60分を目指すと最も効率が良いでしょう。ただし、体調がすぐれない日は無理して走らず休養しましょう。

◆自転車
自転車で、時速20kmで30分走ると、消費カロリーは120kcal。ウォーキングを30分する(消費カロリー95kcal)よりも、手軽なのに消費カロリーが多いのです。走行距離は1日に10km程度、頻度は週5日が理想です。無理ならば週2~3日を目指しましょう(10km走る場合、時速15kmだと40分、時速20kmだと30分)

ダイエットのために有酸素運動を効果的に行うには、運動強度を60%~70%程度にしながら長時間続けるのが一番良いので、鼻歌を歌える強度よりはつらく、息切れよりはゆるめ……を目安に実践してみてください。

◆水泳
水泳は全身を使う有酸素運動なので、短時間でも高い運動効果が得られます。また、水圧が体全体にかかることで血流が良くなるといったマッサージ効果も得られるため、生理前のむくみ解消にオススメです。泳ぐのに疲れたら、水中ウォーキングを行うだけでも良いでしょう。
 

生理周期でわかる、太りやすい時期、痩せやすい時期

「痩せ期」を効率的に使おう!周期に合わせて賢くダイエット!

「痩せ期」を効率的に使おう!周期に合わせて賢くダイエット!


さらに、生理とダイエットをうまく乗り切るために、女性の体の1カ月のサイクル=生理周期を把握してみましょう。

生理周期による「痩せやすい時期」にダイエットを行って効率良く体重を落とすことができれば、「太りやすい時期」にストレスを溜めながらダイエットに苦しむこともありませんよね。

まず、1カ月を3つのサイクルに分けて考えてみましょう。

生理周期が28日の人の場合、目安として生理初日を1日目としたときの14日目あたりを、「排卵日」とします。

◆サイクル1:生理中
生理開始日から5日目……デトックス期。生理前(サイクル3)に蓄えていたむくみが排出されます。

◆サイクル2:生理終了後~排卵日
生理開始日から数えて、6日目~14日目……最も「痩せやすい時期」

生理が終わって1週間から10日間の間に、「卵胞ホルモン」という女性ホルモンが卵巣から徐々に分泌され、「排卵期」(14日目)にピークを迎えます。

この「卵胞ホルモン」が女性らしい丸みのある体を作り、自律神経の調子を整え、皮膚の血流を良くしてお肌の調子を良くし、血管を若々しく保ってくれます。
の時期は、最も代謝が促進されやすく、脂肪燃焼にも効率が良いので、「積極的な運動」「適切な食事制限」によるダイエットの成果が現れやすい時期です。

◆サイクル3:排卵後~生理前
生理10日~生理開始日……最も太りやすい時期。特に生理の10 日前ぐらい~生理までが最も痩せにくく太りやすい時期といえるでしょう。

いかがでしたか? 女性の体はホルモンによって「太りやすい時期」もありますが、逆に「痩せやすい時期」もあります。一時的な体重の増減だけに動揺したり、ストレスを感じるのではなく、自分の体脂肪率と生理周期を逆に利用することで、計画的で健康的なダイエットを実践することができるでしょう。

【関連記事】
【編集部おすすめの購入サイト】
Amazonで人気のダイエット用品をチェック!楽天市場で人気のダイエット用品をチェック!
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ダイエットは個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して体調不良を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮したうえで、正しい方法でおこなってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    (ミーコ)明日きれいになれる!ビューティ特集&コラム

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます